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2006年08月21日

第83回 ポンテベドラ/Pontevedra

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。前回のバイオナから北に55km、引き続きいてガリシア地方、ポンテベドラのパラドールです。

男爵館のパラドール Parador"Parador"Casa del Baron" 

サンティアゴ・デ・コンポステーラとビーゴの中間にある静かな港町がポンテベドラだ。旧市街は17,8世紀の佇まいを残す美しい町です。建物は16世紀ルネッサンスの宮殿でガリシア地方特有の様式で作られた「パソ」と呼ばれる貴族の館です。

この高貴、壮麗、豪華な建物の外観に劣らず館内には重厚な家具、荘厳な石段、豪華な装飾品で飾られて中世の雰囲気を残しているのです。

建物の持ち主が代々伯爵,侯爵、男爵と爵位をもつ貴族で最後の所有者はハゴダ男爵であったことからこの名称がついています。このパラドールは建物を政府が買い上げ、内装を施し、増築をして現在は45室ですが、2001年の9月までかけて部屋の改装を実施しています。豪華なサロンの一部には、ガリシア地方の典型的な台所の姿を残して、鍋、釜など昔の生活用品をミニ博物館の様に飾ってあります。
パラドールの周辺は17,18世紀の建物が数多く残る旧市街ですが、観光客のみならず、ビジネスや会社の研修に使われることも多いのです。宿泊客の30%は外国人で、建物の素晴らしさを賞賛するお客さんが特に多いそうです。もちろん、洒落たレストランで豊富な魚介類の料理を賞味しにくるというお客さんもたくさんいます。


*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行18 基本コース3

今回はスペイン旅行のリピーターに是非お勧めしたい北スペインの美しい景色と村、サンティアゴ巡礼路の歴史的な町と建物を巡るコースです。ただこのコースは交通の便が必ずしもいいとは言えないので、出来るだけ(巡礼者のように)バックパックのような荷物が望ましいと思います。

「8泊10日北スペインとサンティアゴ巡礼路」

サンティアゴ巡礼路は9世紀の始め頃ガリシアでキリスト使途の一人サンティアゴの墓が見つかったという話がヨーロッパ中に広まり、その墓参りが始まりました。

始めの頃は決まった道もなく荒れた大地を踏みならされた跡を探しながらの旅でしたが、11世紀にはナバラのサンチョ王と孫であるレオンのアルフォンソ6世による道や橋の整備で聖地への巡礼が広まっていったのです。

この巡礼路は1本ではなくフランスで4本の道にまとまり、3本はオスタバットでまとまりロンセスバリョスを通りスペインに、もう一つはサンポルトとハカの港からピレネー山脈を通ってナバーラ地方のプエンテ・デ・レイナで一つになります。これが「フランス・巡礼者の道」で世界遺産に登録されています。もちろん、他にも各地からの巡礼路があり、この「フランス・巡礼者の道」も支道はたくさんあります。

この巡礼路の町々には歴史的な建造物も多く、北スペイン特有の美しい村もたくさんあります。またパラドールファンには憧れのレオン、サンティアゴのパラドールもあります。このコースもアンダルシアを巡るコースに決して劣ることのない素晴らしいスペインがたくさん発見出来るでしょう。

第1日目

日本―バルセロナ
第2日目

バルセロナ―サラゴサ
第3日目

サラゴサ―サンセバスチャン―オンダリビア(パラドール)
サラゴサ1418―(Talgo)1830オンダリビア
第4日目

イルン―ビルバオ―サンタンデール―サンティジャーナ(パラドール)
この間はバスで移動

第5日目

サンティジャーナ―ブルゴス―レオン(パラドール)
サンティジャーナ―ブルゴスはバスで移動、ブルゴス―レオンは列車

第6日目

レオン―アストルガ―サンティアゴ・デ・コンポステーラ(パラドール)
第7日目

サンティアゴ―アビラ(パラドール)
列車

第8日目

アビラ―マドリッド(バス)
列車

第9?10日目

マドリッド―日本
このコースではバルセロナ発としましたが、スペイン第4の都市「サラゴサ」はマドリッドとバルセロナの中間点ですのでどちらを出発点にしても良いと思います。

マドリッド発の場合は途中「シグエンサ」のパラドールを組み込まれることもお勧めです。

尚、時間を節約したいかたはヨーロッパの乗り継ぎ地(フランクフルトなど)から「ビルバオ」に入る方法もあります。またエールフランス、パリ乗り換えでオンダリビアの近く、Biarritzの空港から国境越えをしても良いでしょう。

ビルバオはグッゲンハイム美術館、サンティジャーナは北スペインで一番美しい村に選ばれたこともあり世界遺産の「アルタミラの洞窟」があるところです。

ブルゴスは世界遺産の大聖堂が見所です。

レオンは旧サン・マルコス修道院のパラドールと大聖堂、現在商業銀行の建物になっているガウディ作のカサ・デ・ロス・ボディネスなど見所の多い町です。

アストルガは大聖堂の隣にやはりガウディ作の司教館があります。

サンティアゴは巡礼路とは別の世界遺産登録がされていますが大聖堂と同じオブラドイロ広場に建つ王立病院の建物がパラドールとして利用されています。

アビラも11世紀末に作られた城壁の町、15世紀の白い宮殿がパラドールとして利用されています。このコースも非常にトッピングの豊富なコースで、ブルゴスの東約100kmの巡礼路の町サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサダ(素晴らしいパラドールがあります)、サンティジャーナからオビドスに向かえば、やはり世界遺産の「アストゥリアス王国の教会群」がありますし、アストルガからサンティアゴへの巡礼路には沢山の美しい町が点在しており、アビラと同様、城壁の町Lugoルゴも世界遺産に登録されました。

時間が許せばVIGOヴィゴのリアス式海岸の美しい景色と海の幸を堪能するのも良いでしょう。


2006年08月14日

第82回 バイオナ/Baiona

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。いよいよこの「パラドール紀行」も終わりが近づいてきました。今回から3回、ガリシア地方の美しいリアス式海岸に面したパラドールを連続して紹介しましょう。

このガリシア地方は雨も多く、緑が深く、リンゴ園に牧草地と農業、酪農の盛んな地方です。この地方を訪れる旅行者は、きっとそれまでのイメージしているものとは違った別の自然に恵まれた美しいスペインを発見するに違いありません。

今回はバイオナ、1493年アメリカ大陸を発見したコロンブスの船団、3隻のうちの1隻「ピンタ号」はこの海岸に接岸して新大陸発見を知らせたのです。

ゴンドマール伯爵のパラドール Parador"Conde de Gondomar" 

ビーゴ湾の入り江の先端、モンテ・レアル岬に建つ城壁の要塞に囲まれた古城のこのパラドールは、三方を海に面し、松林に囲まれたとても景色が良いパラドールです。

周囲3kmにも及ぶ城郭には遊歩道が作られ、広大な敷地には様々な草花や樹木が植えられて散歩する人たちの心を和ませます。

この城はカトリック両王によって16世紀始めに建てられたもので、町の総督が住んでいました。パラドールの建物はこの石の城壁の中にガリシア地方の旧領主の館をモデルにこの地方独特の建築様式で建てられたものです。

このパラドールでは、この静けさと安らぎを守る為に、工夫がされています。

最初にこのパラドールに入るときには、クルマは大きな石の城門を通らなければならないのですが、そこには守衛が居て、500ペセタを支払わなければ通行できないのです。パラドールの宿泊者も同様に通行時に500ペセタを払うのですが、領収書と引き替えに後で返してくれるのです。こうして観光客がやたらに入れないようにして、静寂を守るようにしているのです。

客室は122部屋有りパラドールとしては大きい方ですが、とても人気が高くて7月?10月は非常に込み合います。2年前に改装したばかりなので、清潔で各部屋も美しく広い。パティオに面している45部屋以外は全て海に面しています。

特に素晴らしいのがオリジナルの「寄せ木の床」のサロンでしょう。高い背もたれの付いた椅子に座ってひととき貴族の雰囲気を味わっては如何でしょうか?。

中庭の回廊に隣接しているバルは、海に面しておりすばらしい景観が得られます。

海を眺めながら泳げる大きなプールにテニスコート、少し長く滞在したいパラドールの一つでしょう。

もちろんガリシアの海の幸、生牡蠣、タコ、イワシなどもご賞味下さい。

名称となっているゴンドマール伯爵とは英国大使を10年勤め、この城で余生を送ったといいます。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行17 基本コース2

スペイン旅行での観光のハイライトと言えばやはり「アンダルシア地方」でしょうか?スペインの旅行相談の8割は「アンダルシア地方」をメインとした観光を計画しています。やはりスペインのイメージとすると灼熱の太陽と青い海に白い町。それにピッタリなのが「アンダルシア地方」だからでしょう。では今回はアンダルシアを周遊する基本コースを考えてみましょう。

「地中海・アンダルシア10日間の旅」

今回の出発点は一応マドリッドです。セビージャやマラガから入国する方法も考えられますが、圧倒的に本数が少く一般的ではないのと、前回もお話をしたようにマドリッドの市街地に入ってきたときの感動を味わって欲しいからです。

第1日目

―マドリッド(泊)
第2日目

?マドリッド観光(マドリッドでの観光日数を1日とした場合)
第3日目

マドリッド(アトーチャ駅)―AVE―セビージャ(泊)カテドラル、市内
第4日目

セビージャ―(バス)―ロンダ(泊)断崖の町、闘牛場
第5日目

ロンダ ―(バス)―マラガ ―ネルハ(泊)ネルハの洞窟、フリヒリアナ散策
第6日目

ネルハ ―(バス)グラナダ アルハンブラ宮殿 カテドラル、市内
第7日目

グラナダ ―(バス)―コルドバ(泊)メスキータ、花の小径
第8日目

コルドバ ―(AVE)―マドリッド(泊)
バルセロナに行く場合は飛行機または寝台車がいいでしょう。
第9?10日目

マドリッド ― 日本
さてトッピングですが、前回同様マドリッド、或いはバルセロナでの観光日数やパラドールの宿泊を増やすこともモチロンできます。今回は日程がきつくなるので「基本コース」としてはバルセロナを省いてあります。

このコースでのトッピングは何と言ってもパラドールでしょう。セビージャ(カルモナ)、ロンダ、ネルハ、グラナダ、コルドバと宿泊地すべてにパラドールがあり、しかも全部お勧めの素晴らしいパラドールばかりです。

カルモナはドン・ペドロ王の素晴らしい古城のパラドール、ロンダはタホ渓谷の断崖絶壁に建つ250年前の旧市庁舎のパラドール、ネルハは地中海の青い海辺の上に建つリゾートタイプのお洒落なパラドール、グラナダはアルハンブラ宮殿の敷地に建つ修道院を改装した歴史のあるパラドール、コルドバは旧市街地から少し離れた高台に建つゆったりと建てられた高級リゾートホテルのパラドールと、それぞれ個性のあるパラドールです。

もう少し日程に余裕がある方なら白い町アルコス・デ・フロンテーラとマラガの高台に建つマラガ・ヒブラルファロのパラドールもお勧めです。

マドリッドにレンタカーで帰ろうとする方でしたら、ウベダやアルマグロのパラドールもお勧めしましょう。


2006年08月13日

第81回 ソリア/Soria

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日紹介するのはスペインの詩人「カスティーリャの大地」を歌い上げたアントニオ・マチャードの心の故郷、ソリアのパラドールです。

アントニオ・マチャードのパラドール Parador"Antonio Machado"

ソリアの鉄道駅からクルマで10分、丘の上のアラブの城塞跡、現在は緑の美しい公園になっている景勝地にパラドールは建っています。レンガ作りの建物は正面から見ると2階建てにしか見えませんが、崖に沿って下に建物が延びているので実際は3階建てです。

玄関を入って先ず驚くのは、そこかしこにアントニオ・マチャードの写真、絵画、詩で館内が飾られていることです。このパラドールの名称になっているアントニオ・マチャードとはアンダルシア生まれの詩人で、この地を愛し、高校の教師をしながら数々の叙情詩を発表していました。代表作には「カスティーリャの大地Campos Castilla」は彼の最高傑作と言われています。

部屋は白い壁と赤茶色の松材の床や窓枠との組み合わせが外の景色と相まって、落ち着いた空間を生み出しています。

レストランは崖沿いに一段下ったところにあって、断崖の真下にはソリアの町並み、ドゥエロ川とカスティーリャの荒野が広がっているのが見えます。

ソリアの町中にはロマネスク様式のサント・ドミンゴ教会、16世紀ゴシック様式の建物で回廊の美しいサン・ペドロ教会、アラブ建築の影響がみられる回廊だけが残るサン・ファン・デ・ドゥエロなど見所がいっぱいあります。

また近郊には紀元前133年ローマ軍侵攻の際、自ら町に火を放ち、自決したといわれるケルト人の町ヌマンシアの遺跡があります。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行16 基本コース1

さて前回までで、およそ個人旅行の特徴、作り方や楽しみ方がお分かり頂けたでしょうか? これから具体的に「基本コース」を基にしてプラン作りをしていきたいと思います。もちろん一つのモデルコースとして、そのままの日程でも良いのですが、自分なりの好みで味付けをして頂ければもっと充実した個人旅行が出来ると思います。

「マドリッド・バルセロナ6泊8日」コースを考えると…

スペインで何処に行ったの?と聞かれて返ってくる答えの十中八,九はマドリッドとバルセロナでしょう。フランスのパリ、イタリアのローマと同じように国の玄関口であり、観光客が多いのは当たり前なのですが、パリはパリ、ローマはローマなのに、このスペインの二大都市はそれ以上の意味を持っているのです。これはどういう意味かと言うとマドリッドからは実にエクスカーションが豊富な都市で、バルセロナは、ガウディ、ピカソ、ミロ、ダリと言ったモデルニスモの発祥の地として魅力溢れる都市で、どちらの都市も様々な変化に富んだ顔を持っているということなのです。

ツァーと比べて、個人旅行における最大の難点はと言えば荷物の取り扱いでしょう。ツァーでは荷物を(バスなどに)預けたまま手ぶらで観光地を歩けるのに対して、個人旅行では大きな荷物を担いだバックパッカーは別としてトランクを引きずりながら観光は出来ないのでホテルに早めに入って荷物を下ろしてから観光に出かけるか駅などのコインロッカーに預けるとかしなければなりません。レンタカーで廻ったとしても駐車場を探したり置いてきた荷物が気になって落ち着いて観光が出来ないということになります。

この点、この二大都市では町の魅力も或いは周辺の見所も多いので荷物を持って移動をすることなくいろいろなスペインを見ることが出来るのです。

例えば、マドリッド周辺にはトレド、アランフェス、セゴビア、アビラ、アルカラ・デ・エナレスといった世界遺産が沢山ありますし、超特急AVEを使えばコルドバ、セビージャといったアンダルシアの世界遺産までも日帰り圏内にあるのです。

市内だけでもプラド美術館や「ゲルニカ」のあるソフィア王妃近代美術館、王宮を始め小さな美術館、博物館まで入れると1週間居ても飽きない魅力を持っています。ですから、このマドリッド、バルセロナを各3泊ずつを最初の基本コースとしてみました。

第1日目

日本―(ヨーロッパ乗換え)?マドリッド
第2日目

午前:プラド美術館 ソフィア王妃美術館
午後:トレド半日観光
第3日目

午前:セゴビア半日観光
午後:王宮など市内観光
夜:フラメンコ鑑賞
第4日目

午前:マドリッドーバルセロナ(プエンテ・アエレオ)で好きな時間に移動
午後:グエル公園 サダラダ・ファミリア聖母教会 ミラ邸などガウディ建築を
夜:ライトアップされたバトリョ邸、ミラ邸、サグラダファミリアなど。
第5日目

ピカソ美術館 ゴシック地区 カタルーニャ音楽堂 ランブラス通り
第6日目

コロンブスの塔 (フニクリフニクラ=ケーブルカー)モンジェイクの丘 ミロ美術館 カタルーニャ美術館 スペイン村など
(5日目か6日目の)午後:モンセラット半日観光
夜:バルセロネータでシーフードは如何でしょうか?
第7日目?8日目

バルセロナー(ヨーロッパ乗り換え)日本
空港―マドリッド市内はタクシーで20?25EU、空港―バルセロナは15?20EU位。

さて、モチロン、この逆コースも考えられますが、もしも貴方がスペインを初めてなら、是非マドリッドIN、バルセロナOUTのコースをお勧めします。

マドリッド市内に初めて入り、クルマの窓から眺める、どっしりとした風格のある建物が立ち並ぶ風景に、どの都市よりも胸にこみ上げる感動があるに違いありません。このマドリッドの街並みはどのヨーロッパの国の都市よりも豪華で素晴らしいのです(特に夜間にライトアップされた街並みはことのほか素晴らしい)。

バルセロナはとてもお洒落なモデルニスモ発祥の街、旧市街のカテドラルなどとガウディ建築との対比が不思議とマッチする。そして世界一美しいランブラス通り、此処を歩いていると本当に平和を感じる(たまにスリもいるが…)何日居ても飽きない街です。バルセロナの街はきっとこの旅行をより想い出深いものにしてくれるでしょう。

もしも、もう少し日にちが取れるのだが…っという方にトッピングを。

マドリッドからチンチョンに行きパラドールの宿泊を加えましょう。モチロン移動はタクシーで(50EU位)帰りもそのまま空港に移動してバルセロナに(60EU位)。

もう一日、チンチョンからアランフェス、トレドと周遊して(60EU位)トレドのパラドールに泊まり同じく空港へ(約100EU位)と贅沢な旅も出来ます。

バルセロナでのトッピングは中世の町ヒローナ、ローマ遺跡のタラゴナの町、それとカルドナの古城のパラドールがお勧めです。

2006年08月12日

第80回 カラオラ/Calahorra

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今回はマドリッドの北東380km離れた、スペインワインで有名なリオハ地方のカラオラのパラドールです。この周辺はスペインの野菜畑と呼ばれる地帯で、アスパラガス、インゲン豆、アンティチョーク、ピーマンなどの栽培が盛んな地方です。

マルコ・ファビオ・キンティリアノのパラドール Parador"Marco Fabio Quintillano"

サラゴサから列車で1時間半、カラオラの駅から歩いて10分足らずの町はずれの高台にこのパラドールはある。1975年に建てられたパラドールの外観はパステル調のオレンジ色をしたレンガ作りでリオハの風景によくマッチした明るい建物です。広々とした客室は、ベッドカバーやカーテンも建物に合わせたかのように淡いピンク系でまとめられていて、窓を開けるとエブロ川とシダコス川それに緑に覆われた葡萄やアスバラガスの畑が広がって見えます。

宿泊客は観光客のみならず、リオハのワインやアスパラガス、アンティチョークなどの野菜の買い付けに来た商用の客も多いのだそうです。レストランは真っ白な壁と磨かれたタイルの床が清潔な、お洒落でわりとこじんまりしていますが、カラオラの町並み同様明るくて堅苦しさはありません。リオハの新鮮な素材を生かした料理にはもちろんリオハのワインが供されます。また、広いコンベンションホールでは市民の結婚式の披露パーティや商用の会議が開かれます。

このパラドールの名称となっている「マルコ・ファビオ・キンティリアノ」とはローマ治世時代に当地で生を受け、数多くの賛美歌を作詞して、いまでも歌われ続けているのです。

歩いて10分ほどの旧市街には12世紀に着工して完成まで400年かかったというカテドラルを始め、教会や修道院などの史跡が数多くあり散歩コースにもことかきません。町並みはとても明るく清潔で落ち着きがあり、旧市街特有の古くささはホトンド感じられません。

このカラオラの町から南東に50km程行くと美しい中世の町トゥデラがあります。12?13世紀ロマネスク様式からゴシック様式への過渡期に建てられたカテドラルがあり、パティオの回廊にはロマネスク様式のアーケードを支える柱に聖書或いは聖者伝の物語りが付いている柱頭が乗っています。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行15「持ち物」

海外旅行用の荷物は多くの方はスーツケースと言われるトランク、あるいは若い方では大きなバックパックに入れて持ち運ぶ場合もあるでしょう。どちらを使うにしろ、海外旅行に使用するバッグはある程度の大きさもあり、通常はチェックインの時に重量を量って預けなければなりません。

この預ける旅行荷物は航空機のところでもお話をしましたが、ヨーロッパ線ではエコノミーでは一人20kgまでと決められています。これは預ける荷物と機内持ち込みの荷物を合わせた重量ということになっていますが、実際には機内持ち込みの荷物は余程大きなものでない限りは重さを量ったりしませんので、預ける荷物の重さだと思っていいでしょう。だからと言って機内にあまり大きな荷物や幾つかの手荷物を持ち込むと重量超過と言われて多大な超過料金を徴収されたり、厳しい荷物検査をされるおそれがありますので注意しましょう。そもそも10日間や2週間程度の旅行でしたら20kgもあれば十分必要な荷造りが出来ると思います(超過料金は約5800円/1kg)。

スーツケースとバックパックとどちらがいいかと言えば、自分が持って運ぶ必要がホトンドないパックツァーや、個人でもパラドールを利用したり、ゆったりした旅をする方はスーツケース、精力的にホテルとホテルの移動中も観光して廻るゾ!という方はバックパックが便利でしょう。

また、機内持ち込みの荷物は大きさが3片の合計115cm以内となっています。これは頭上の荷物棚や座席の下に収まる大きさまでということです。もし、自分の荷物が少なくて機内持ち込みだけで間に合うというのなら預ける必要はありません。到着してスグに誰よりも早く空港ロビーに出られますし、ロスト・バゲッジの心配もありません。機内持ち込みのバッグでも10kg位までは入りますし、必要最小限のモノを持って、必要ならば現地で調達(またこれが自分へのお土産になってしまう)してしまうという方法も考えられます。

さて、荷物を預けた場合必ずクレーム・タグという行き先と番号の付いたシールを航空券の裏表紙に貼ってもらいます。これは万一荷物が出てこない場合(ロスト・バゲッジ)に保証となるものです。このロスト・バゲッジはそうそうあるものでもありませんし、あまり考えたくもありませんが、荷物の積み替えが遅れて延着したりする場合もありますので当座必要となる最小限のものは手荷物に入れておきましょう。

ロスト・バゲッジの心配をしても仕方がないのですが、預ける荷物には必ず鍵を掛けて(英語で住所氏名を書いた)ネーム・タグを2枚位つけたり目印を付けたりして荷物に「自己主張」させて忘れられないように目立たせることも必要です。これは駅の待合室やホテルのロビーなどでチョット荷物を置くという場合にも結構有効だと思います。

ではこれから具体的にどんな荷物が必要か、どのように荷造りすれば良いかを考えてみましょう。

旅先で一番必要なものと言えば「命」以外では、お金、パスポート、航空券があげられます。モチロンお金の中には、トラベラーズチェック、国際キャッシュカード、クレジットカード、国際テレフォンカード、ホテルやレンタカーのバゥチャーや列車のチケットなど、お金に代わるものも含まれます。これらのモノは万一紛失した場合の連絡先も控えておきましょう。パスポートもカラーコピーを取っておきましょう(普段はコピーのみを持って、ホテルのチェックインにはパスポートが必要でホテルでの預かりになります)。


レンタカーを借りる人は免許証、国際免許証も必要です。JAFの会員は会員証も、それと地図にコンパス(方位磁石)があると自分の進んでいる方角が確認できて安心です。メガネが必要な方は壊れた場合の予備も忘れずに。小さな双眼鏡があるとカテドラルのファサードの彫刻を見たり、空港や駅の見にくい掲示板も見えるし、もちろんスペインの風景を楽しむのにもとても重宝します。

カメラ、ビデオ類は趣味の部分ですのであまり話すことはありませんが一眼レフのカメラの場合は望遠レンズはあまり使わないでしょう(サッカーや闘牛などの場合以外)。それよりも広角?標準位のズームが1本あると重宝します。

フィルムは出来れば日本から持って行ったほうがいいです。日本の方が安いですし、同じメーカーのフィルムでも微妙に発色が違うようです。最近はデジカメの方も多いと思いますが、メモリーを沢山持ち込むかパソコンを持ち込むのでなければ普通のカメラで撮りCDに焼いてもらうのが良いと思います。ただ、暗い場所での撮影はデジカメの方が一般的に良く撮れるようです。

ビデオやパソコンを持ち込んだ場合は充電が必要となりますから対応できる充電器やソケットの用意もお忘れなく。スペインでは、パソコンに繋ぐ電話ケーブルは日本と同じです。外国から画像つきのメールのやり取りが出来ます。

その他の電気製品とすればヘヤードライヤーや電気湯沸かしがあります。ドライヤーも当然220vの対応のものが必要です。3☆以上のホテルになら大体備え付けてあるでしょう(無い場合は借りられます)。湯沸かしは全世界対応となっているので使用できます。お茶やおにぎりなどのインスタント食品が食べられます。この他必要と思われるものは、地図やガイドブック、会話集、サングラス、化粧品、洗面用具など個人的なものがあります。

さて最後に一番大きな荷物となる衣類です。

衣類は季節によっても、旅行のスタイルでも(高級ホテルやレストランではそれなりの服装もしたいでしょうし…)、年齢や個人差もあるので一概に言えないのですが、基本は「同じ種類のものは持たない」と言っていいでしょう。つまり上着(ジャケット)なら1枚、ネクタイとシャツも一枚、セーターも一枚、靴も普通の革靴とスニーカーを1足ずつあればいいでしょう。気候的には寒い地方、暖かい地方とひっくるめて日本とホトンド同じと思えばいいでしょう。夏には夏の服装、冬には冬の服装そのままで下着や靴下などの着替えを持てば良いでしょう。ただ、夏はそのままの格好ですと機内が思ったよりも寒い場合が多いので上着一枚を持ち込むといいと思います。気候は同じようと言いましたが、昼と朝晩との気温差が大きいのでこまめに重ね着などで調節して下さい。

2006年08月11日

第79回 トルトサ/Tortosa

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日紹介するのは、バレンシアとバロセロナの丁度中間地点、どちらからも列車で2時間、地中海から少し入ったエブロ川河口のデルタ地帯にあるローマ時代からの町トルトサのパラドールです。

スーダ城のパラドール Parador"Castillo de la Zuda"

中世の町トルトサのパラドールはエブロ川を見下ろす小高い丘の上にあります。このあたりはエブロ川のデルタ地帯として肥沃な土地に恵まれてオリーブ、オレンジを始めとしてとうもろこし、桃、野菜などの農園が多く、町の周囲には稲作の水田地帯が広がり一瞬日本の田舎かと思ってしまうような風景が広がっています。
ローマ時代からのこの町は、714年にアラブの手に落ち、944年にこのパラドールとなるスダ城が建造されました。パラドールの名称となっている「ラ・スーダ」とはアラブ王アブデラーマン?世によって掘られた井戸の名前です。尚この井戸は現存しています。荒廃して放置されていた古城は1976年パラドールとして見事に蘇ったのです。

外観はカタルーニャゴシックの4つの窓が特徴的で周りの外壁はイスラム装飾がなされていますが、内部はキリスト教美術の豪華な装飾で飾られています。客室は広い芝の庭に面していて、調度品もすべて木製でまとめられていて、玄関ホール、レセプションなども木造の柱に漆喰の暖かさが堅固な石造りの城の中だというのを忘れそうです。
クラッシックなバルコニーは、出入りの扉、隣とのパーティーションも含めてすべて木製で石造りの堅さ冷たさを和らげています。

このパラドールの名物は近くで捕れるうなぎの煮込みスープ、パエリャと一緒に召し上がり下さい。

近くのローマ遺跡から発掘された遺物が廊下に飾られていてトルトサの歴史を感じさせられます。このトルトサの町では1938年7月スペイン市民戦争で15万人以上の死者が出たと言われています。サンタクララ修道院、建設が14?16世紀にも及んだというカテドラル、、司教館などの見所の多い町です。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No14 「お金について2」
「現金、カードなど」
旅行の相談を受けるときに良く聞かれるのは「幾ら持っていけば良いでしょうか?」「出来れば支払いはカードでして現金はあまり持っていきたくないンですが…。」という質問です。あまり現金は持っていきたくない、しかし足りなくなるのも不安だ。トラベラーズチェックはどうだろう?
この答えもズバリ!とは答えにくい質問ではありますが、10日間の旅として一人3万円(或いは300EU)?5万円位では如何でしょう。っと答えることにしています。理由は現金を使うのはバルや(安い)レストランでの食事、タクシーやバス代、入場料などで一人3千円(1日)もあれば十分でしょう。ッと言うこととあまり少ない金額の両替には手数料が高くついてしまうので3万円位が適当だと思うのです。上の5万円というのは普段財布の中にそれくらいのお金を入れている方はそれくらい持っていた方が安心だろうと思うからです。

ヨーロッパの主要国がEUユーロに移行したおかげで、たとえスペイン旅行でEUを残したとしても、次にイタリア、フランス、ドイツなどの旅行で使えるので、ペセタのときのように無理に空港でチョコレートなどを買わなくても良いのですから多少大目に持っていたい方は大目に両替しても良いでしょう。この「両替」ですが、以前はアメリカドル以外は絶対に日本で両替するな、現地に着いてから空港で両替をしろ!っと言われてきました。これは米ドル以外の通貨は売値と買値の為替の差がとても大きいのと、その上に実際の通貨を輸入するための輸送料なるものを上乗せして両替をしていたので、両替率がとても悪かったのです。

銀行によって多少の違いはありますが1EUが115円(中値)だとすると売りと買いはそれぞれ2円ずつの差があり(米ドルは通常1円)その上に輸入手数料が5円程度乗せられて1EU紙幣が122円位で売られます。
現地では、これよりも幾らか安いのですが、両替の為の手数料(コミッション)が別にかかり、このコミッションは最低額が決まっていたり少額だと率が悪くなるので3万円位を1度に替えたほうが良いのです(つまり少額なら日本、在る程度の額なら現地ということです)。

トラベラーズチェックはそのままでは使えません。一度銀行でEUのキャッシュに替えなければなりませんので敢えて日本の銀行に行ってトラベラーズチェックを作る必要はないでしょう。ただ、トラベラーズチェックにした方が現金(日本円)を両替するよりも率が良いので(手数料を差し引いても)多額の現金を両替する方はお得です。
日本の空港の中の銀行でもトラベラーズチェックは買えますので空港に早く着いて時間が余った方はトラベラーズチェックに替えておくのも手です(手数料は1%)。この場合円のチェックかEUのチェックにします。(米ドルのチェックにしない)

最近「国際キャッシュカード」と称して現地の銀行で自分の(日本の)銀行口座から直接現地通貨を引き出せるようになりました。道路に面したATMから引き出せるので非常に便利ですが、あまりお勧めしません。引き出すところを通行人に見られるということもありますが、一度米ドルに換算してそれから円に換算して口座から引き落とすので、手数料もかかり結構高くつきそうです。モチロンいざというときの為に持つのは良いでしょうが。

クレジットカードですが、バルや安いレストランなどでは使えませんが、商店、デパート、それにRENFEの列車でも使えます。VISAが一枚あれば大丈夫と言いたいのですが、どうもカードによっては機械に反応しなくて使えない場合があります。やはり2枚持っていきましょう(二人の場合は1枚ずつで良いでしょう)。

このクレジットカードにはキャッシングという制度があります。つまり高利で貸し出すわけですが、この貸し出す場合の現地通貨の換算率が非常に良いのでこの制度を利用して(お金を持たずに)現地の空港でキャッシングをしてしまう方法もあります。3週間程度の短い旅ならばこの方法でお金を借りて、日本に帰ってからスグに返してしまえば利息もあまりかからずに両替よりも有利になります。

尚、ホテルの料金は自分で予約をしてカードで支払うよりも旅行代理店を通してバウチャー(クーポン券)を作って行った方が安く付く場合も多く、ホテル側からも良いもてなしを受ける場合が多いようです。(旅行代理店から苦情等があると困るからでしょうか?)

2006年08月10日

第78回 アルカニス/Alcaniz

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今回はサラゴサの南東約100kmアラゴンの荒々しい岩山に建つ、全パラドール中でもっとも部屋数の少ないパラドール「アルカニス」を紹介いたしましょう。

協定のパラドール "Laconcordia"

このパラドールは12世紀の国土回復戦争(レコンキスタ)のときに当時のアラゴン王アルフォンソ1世によって城塞兼修道院として築城され、スペイン最古のカラトゥラバ騎士団に与えられたものです。アラゴン王朝の後継が途絶えたときに、それまで対立していたカスティージャの王を迎える「カスぺの協約」の予備会談が開かれました。これがスペイン統一の始まりとなるのです。アルカニスとはアラビア語で教会を表す言葉らしい。
客室はすべて3階にあり、シングル2室にツィンが10室の12しかなく、6室しかなかったビラルバのパラドールが増築したために、現在では全パラドールでも最も小さい規模のパラドールとなってしまいました。


しかし、この分厚い、堅個な石造りのパラドールは「エッ、客室が12室しかないの??」っと思える程大きく堂々としています。
正面の大きな石造りのアーチ型の門をくぐり抜けると美しい中庭と正面に宝物館が見えます。この宝物館は通常は閉まっていますが、人数が揃って時間があるときには中を見学できるそうです。

アーチのトンネルをくぐると、右側は広々とした中世そのままの石壁に囲まれたバルがあります。反対の左側がレセプションでその裏手の階段から上がったところがサロンで奥にレストランがあります。陶器の町テルエルが近いためか、この階段の壁や上のサロン、そしてレストランでは近郊の釜で焼かれたブルーの絵タイルと陶磁器がふんだんに飾られています。このパラドールも近郊から食事を楽しむ為に来る人が多いので、客室数からは考えられないほどレストランはゆったりと作られているのです。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No13 「お金について」
「個人旅行の予算」
皆さんは個人旅行というのは団体で行く「パッケージツァー」と比べて安くつくとお思いでしょうか?それとも高くつくとお思いでしょうか? これは旅の仕方で違ってはきますが、一般に言えば「パッケージツァー」の方が安く付くと言われています。同じ時期に、同じ航空会社を使い、同じホテルに泊まり、同じ観光地を廻ったとしたときに多分(シーズンで大分違いはありますが)1割?2割は高くつくはずです。それに交通の便などを考えますと観光できる場所も1?2割も少なくなります。これは、多くは航空会社やホテルが旅行会社に特別に安い料金でチケットや部屋を提供しているからで、これは特に観光客の少ないシーズンではその違いが大きくなります。現地でも団体の観光バスを使うことで個人よりも交通費が安くつきます。

それでも近年、個人旅行を希望する方が増えて来ているのは個人旅行の自由さが強く求められていたり、リピーターの観光客が増えてきているからでしょう。自分の行きたい観光地にじっくり滞在したい。二度目、三度目なのでもう既に行った所に時間を使いたくない、などの旅にはやはり個人旅行しかありません。では具体的に旅の予算をどの程度に考えればよいでしょうか? モチロン航空機をビジネスにしたり、ホテルを5つ☆の最高級にしたりするのと、バックパックを担いでアジア系の航空会社で二日間かかって到着して安いペンションやユースホステルを利用する旅とでは十倍も料金が変わってしまいます。

ここでは普通のパッケージツァーと同じ位の日にちと同程度(4つ☆位)のホテルを二人で使用した場合を考えてみます。
旅費で一番大きく、そしてシーズンによって変わるのが航空券代です。一番安いのがクリスマス前までとお正月が終わってからの冬場でスペイン往復で10万円を切ることも珍しくありません。そして高いのがこの暮れからお正月にかけてとゴールデンウィーク、お盆などで30万円を超えることもあります。要するに長期の休みが取りやすい時期は高くなり、それ以外のいわゆるオフシーズンと言われる時期は安くなるのです。この航空券代に比べるとホテル代や交通費はそれほどシーズンによる差はないのです。それよりもスペイン各地で行われるお祭り(バレンシアの火祭りやセビージャの花祭りなど)や復活祭の時期にはホテル代等も多少高くなり、非常に取りづらくなります。まあこれらの個別の条件は考慮に入れないとすると1日にかかる費用は、ホテル代、食事代、交通費、入場料ですがマドリッドやバルセロナなどの大都会で約2万円(ホテル代2万5千円の半分+その他)グラナダやコルドバなどの観光地で約1万円(ホテル代1万2千円の半分+その他)これに大きな出費とすればAVEや航空機の料金が加わります。
マドリッド(2泊)アンダルシア(4泊)バルセロナ(2泊)合計8泊10日のコースを考えてみるとマドリッド4万円、アンダルシア4万円、バルセロナ4万円、AVEや航空機に3万円の合計15万円に航空券代となります。
航空機代が12万円とすれば合計27万円、同じ時期の同じような日程のパッケージツァーの24?25万円よりも1割位高くなります。
やはり航空券代が旅行代金の多くを占める海外旅行では航空券の安い時期を選んで旅行するのが一番の節約で、ホテル代を多少節約して(1泊5千円のペンションにしても)もあまり総額は変わらないことがわかります。

それよりもむしろ、スペイン旅行では思い切って1泊3?4万円の高級ホテルに泊まっては如何でしょうか?マドリッドやバルセロナにはヨーロッパ特有の伝統と格式のある超豪華なホテルがたくさんあります。それが日本のごく普通のシティホテルとほとんど変わらない料金で泊まることができるのです。このような機会は、そう滅多にあるものではありません。パラドールと同様に、これらの高級ホテルに泊まって、パッケージツァーとは、ひと味も二味も違った個人旅行を経験してみてはいかがでしょうか。

2006年08月09日

第77回 シグエンサ/Siguensa

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はマドリッドの北東約140km列車で1時間半というパラドールとすれば比較的便利な、それでいて非常に素晴らしいシグエンサのパラドールを紹介しましょう。スペインでの滞在を1日延ばして、このパラドールに泊まるだけでもとても印象の深い旅となることは間違いありません。

シグエンサ城のパラドール Parador"Castillo de Siguenza"

カスティージャの荒々しい大平原の小高い丘の上に建つ古城がシグエンサのパラドールだ。マドリッドからも近くて、電車でもクルマでも1時間半で行くことができる、とても人気の高いパラドールなのです。
この堂々とした中世の古城は6世紀の西ゴート族が築いた砦から歴史が始まっています。1123年に建設が始まり前世紀末まで司教、枢機卿の住居となっていました。城主が王様や貴族でなく歴代の司教というのは非常に珍しいことなのです。また19世紀にはスペインに侵攻してきたナポレオン軍の司令部としても使われてきたという歴史があります。がっしりとした城門から中庭まで、建物の全てが堅固な石の固まりを感じさせます。その冷たい石の感じを和らげるために、中庭の植え込みやいたるところに置かれた観葉植物、そして暖かい木製のアンティークな家具や扉が尚一層この建物の重厚さを感じさせるのです。

王侯貴族の雰囲気の漂う古城なのに、司教が城主だったということなのか、このパラドールには美しい礼拝堂があり、現在でも多くの結婚式が執り行われるということです。モチロン、日本の方の結婚式も喜んでしましょうとディレクター氏は言っていました。

このお城はペドロ残酷王がフランスから来た花嫁ドーニャ・ブランカを幽閉した城として有名で、その幽閉されたとされる小さな朽ち果てた部屋があり(公開していません)、それに隣接した結婚式のパーティなどに使われるコンベンションホールには「ドーニャ・ブランカの間」という名前が付いているのです。この「ドーニャ・ブランカの間」では時々中世の王や貴族に扮したパーティが開かれるそうです。部屋のバルコニーからは石の床と植え込みの緑、中央の八角形の噴水の対比が美しい中庭が見下ろせ、三方を広い石壁で囲まれ、重厚な楼閣はまさにこの城の主のような気分にさせてくれます。

その他にも「王座の間」と呼ばれるサロンや玄関ホール、レストランなどや家具、調度品など、中世の古城の雰囲気をいっぱい漂わせています。

シグエンサは小さな町で、坂を下って5分程で旧市街に出られます。食後のひととき、12世のカテドラルなど中世の町の散策をしてみてはいかがでしょう。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No12 「国内の移動手段4」
「ツァー」
今回はスペイン国内の移動としての「ツァー」について考えてみたいと思います。
個人旅行なのに何故「ツァー」?と思われる方も多いと思いますが、ここでの「ツァー」とはいわゆる日本から団体で来るスペイン周遊10日間とかいう「パッケージ・ツァー」のことでなくて、マドリッドやバルセロナを起点とした「現地ツァー」のことを言います。つまり交通の不便な場所や、廻りづらい観光地を効率よく見学出来る現地ツァーをそのまま利用して交通の手段に代えてしまおうということです。これらの「ツァー」は一般には「パッケージツァー」の自由時間に参加自由な「オプショナル・ツァー」として設定されているものに参加しようというものです。

例えば、ミカミトラベルでは定番としては、マドリッドやバルセロナの半日市内観光や、トレド半日、セゴビア半日、モンセラット半日日帰りツァーなどがあります。これらのツァーはバスを待つ必要もなく、観光の目的地の側まで行ってくれて開場時間を気にせずに効率よく見所を日本語ガイド付きで廻ってもらえるので時間が無い場合など最適です(普通トレド、セゴビアは一日掛かりのエクスカーションです)。
日曜の午後などは美術館も商店もデパートでさえ閉まってしまいます。このような時に午後からの「トレド半日観光バス」に乗れば無駄な退屈な時間を過ごすことなくスペイン最高の観光名所に行けてしまうのです。それに、このトレド観光の場合には、個人ではパラドールにでも泊まらなければ味わえない展望台からのトレドの全景が見られるのです。
また最後にはトレド名産の象嵌細工の作業所の見学もできます。お土産も売っていますが、トレドの町中で買うよりは少し安いのです(笑)。その他には、時としてセビージャのタブラオ見学、闘牛観戦、サッカー観戦ツァーなどが組まれることもあります。

これらの日帰りツァーの他に、ホームページを見ていただければ分かりますが、「アンダルシアとバルセロナ5日間の旅」、グラナダやロンダのパラドールまでもセットされた「アンダルシア・パラドールとバルセロナ7日間の旅」などの現地発着ツァーがあります。日本からの往復の航空券にこれらの現地ツァーやホテルを組み合わせればもう立派なオリジナルな個人旅行になってしまうのです。とことんガウディに浸りたければバルセロナのホテルに1週間居ることもできるのです。

また、これよりも多少自由度は減りますが、最近「個人のパッケージツァー」という形態が増えてきました。これは元々「ハワイ」などで移動が少ない旅行に、添乗員が付かないで現地まで個人で来て貰い現地の係員が観光客のお世話をするというものでした。

添乗員などの費用を減らし、各旅行会社も二人からお客を受け付けることが出来るのでツァーの中止の心配もありません。各旅行会社で申し込んだ観光客は空港で出迎えを受け、ホテルに行き、翌日から他の旅行会社から申し込んだ人たちと団体を組んで行動をするというものです。モチロン現地では添乗員も付くし観光ガイドの説明もあるので安心です。「なんだ、それでは普通のパッケージツァーと同じじゃあないか!」と言われるかもしれません。確かにその通りなのですが、申し込みはそれぞれの旅行会社なのですから帰りまでも同じ行動を取らなくてもいいのです。つまり、旅行会社に最後のバルセロナに3泊延期したい。マドリッドに3日前に行ってトレドのパラドールに泊まってプラド美術館もゆっくりと見たい!などを希望して自分だけの「アンダルシア8日間の旅+バルセロナガウディ三昧3日間」とか「豪華周遊スペイン10日間の旅+カナリア周遊パラドール5日間」「サンティアゴ巡礼7日間+マヨルカ島3日間」などオリジナルな旅が幾らでも作れるのです。モチロン旅行会社が引き受けてくれて帰りや行きの航空券を確保してくれることが前提ですが大抵は少しの手数料で引き受けてくれるハズです。モチロンこのパッケージツァー以外の自分で付け加えた部分の旅行に関しては個人旅行と同じで自分の責任になります。

2006年08月08日

第76回 ベナベンテ/Benavente

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はカスティージャ・レオンの大平原を望む高台に建ち、「蝸牛の塔」が特徴のベナベンテ伯爵のパラドールを紹介しましょう。

レイ・フェルナンド2世のパラドール Parador"Rey Fernando ?de Leon"

マドリッドからア・コルーニャへの高速国道?号線の丁度中間地点、ベナベンテの町の高台に聳える古城の塔とそれに続く赤煉瓦の建物がパラドールです。

この古城は12世紀のレオン王フェルナンド2世の居城ですが、現存しているのは16世紀、ベナベンテ伯爵によって建てられたルネッサンス様式の「蝸牛の塔」と呼ばれている部分だけです。この塔の部分は広くて、この城の塔の主要部分はレストランと会議室、地下の部分はバルとして使用されています。

3層が吹き抜けになったサロンの細かい木彫りの彫刻がなされた天井は必見の価値があります。地下のバルには、まるで牢獄にでも入っていくかのような狭い石造りの螺旋階段を下りて行きます。するとそこには薄暗い照明のシャンデリアと、分厚い石で固められた壁にかけられたタペストリーに描かれたそのままの中世の世界が待っているのです。この塔に繋げて増築され客室として使用されている建物はカスティージャ産の木材と赤煉瓦で建てられ、古い塔とも調和のとれた、こじんまりとした建物です。

勿論新しい建物ですが、この中世のお城の雰囲気を壊さないように、30部屋を有した建物で、落ち着いた品の良い調度品とインテリアの客室が宿泊客を迎えています。各部屋にはバルコニーが有って、開放感がありますが、デラックスツインにはバルコニーがなくて、その分部屋が広くなっています。ベッドはキングサイズ。近い内、8?10部屋増やす計画が有ります。今まで宿泊した客には映画俳優や政治家等、有名人も多数います。
外国人が宿泊する割合は、35%。ここでの売りは、中世の雰囲気いっぱいの、塔の中のサロンやバルは勿論のこと、静けさと窓からの景色(広大な台地が眺められる)と部屋での居心地のよさでしょう。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No11 「国内の移動手段3」
「レンタカーの利用」
スペインの個人旅行、それもパラドールを泊まり歩く旅ならばレンタカーの利用は如何でしょうか?クルマの運転が好きで、スペインをドライブしてまわりたいと思う方も多いのではないでしょうか?レンタカーの使用を考えるときに、気になることを少しお話いたしましょう。

スペインだからと言って特別なことはそれほどありませんが、基本的な違いと言えば、右側通行にホトンドのクルマはマニュアルミッションだということです。右側通行は当然としても、日本から大手のレンタカー会社に予約を入れればオートマチック車にならないのだろうか?っと思われるでしょう。実際100%オートマチック車がナイということではなくて非常に少ないので先ず予約をしておいてもあまり期待できないと思った方がヨイと思います。逆にあまりオートマチックに固執すると馬鹿でかいアメ車を貸し出されることになるかもしれません。

一般に貸し出されるクルマはルノーなどの小型車でディーゼル車が割と多いので(運転には関係ありませんが)給油には注意してください。特に最近セルフのガソリンスタンドが増えているので、ガソリンと軽油を間違えると大変なことになります。ガソリンはGasolinaですがディーゼルはGasoleoです。ガソリンでも普通の無鉛ガソリンはSin-Promo、高級車に使うハイオクタン・ガソリンはSuperと表示されます。
セルフのスタンドと言っても従業員は居て料金の精算などをしますので分からなければ聞けば良いでしょう。勿論給油サービスをしてくれるスタンドもあります。走り出す前にライト、ウィンカー、ワイパー、パーキングブレーキ、バックギアの位置などを確認しておきましょう。レンタカーの営業所は昼休みや土日祭日には閉まっていることもあるので営業時間を確認しておくことも必要です。返すときは営業時間外には書類に書き込みをして鍵と一緒にポストに返却すればオケです。あとでカードで精算されます。

道路事情はスペインの道路地図を見ると分かると思いますが、高速道路と一級国道がまるでマスクメロンの網のようにスペイン全土を覆っています。しかもセビージャ近辺とバルセロナから延びる高速道路を除いてすべて無料というのもドライバーにとって嬉しいことです。モチロン、例外的な有料区間であってもとても安い料金です。尚、ガソリン代は日本よりも少し安い程度です。
日本のサービスエリアみたいな休憩所もまれにありますが、多くは道路から少し離れたところにバルやレストラン、ホテル(モテル)などと一緒になった休憩所があります。
一般道路でも所々にバルがあり、飲み物や軽い食べ物などを摂ることができます。高速道路の最高時速は120km、一般道路でも100km、80kmなどで、渋滞もホトンドないのでついスピードを出しすぎると思いますが、スペインは結構山国でカーブのきつい場所もあるのでスピードオーバーには十分注意して下さい。

日本とちょっと違うシステムなのが「ロトンダ」と呼ばれるサークル状になった交差点内の道路です。これは信号の代わりに交差点に入るクルマはサークル状の道路の手前で速度を落とす、或いは一時停止して、交差点内のロトンダを廻りながら直進、右折、左折、Uターンが出来るという交通量の少ない道路ではとても優れたシステムです。このとき注意するのはロトンダを走るクルマが優先、曲がるときには右側のクルマ(直進のおそれアリ)直進するときには左側のクルマ(右折するおそれアリ)に注意します。
各進行方向には矢印と町の名前が付いていますが、この書いてある町は必ずしも大きな知られた町でなく、直ぐとなりの小さな町や村という場合が多いので地図でよく確かめておかないとロトンダ内をグルグルと何周も廻ることになります(経験アリ)。

さてボクは最初に「パラドールの旅行にはレンタカーが如何でしょうか?」と書きました。これには幾つかの理由があります。先ずパラドールは大都市にはホトンドなくて比較的交通の不便な場所にあるということです。次にパラドールには大体大きな駐車場が完備されていて、車上荒らしなどの心配も少なく夜間の駐車も安心して出来るということがあります。そして、パラドールとパラドールの移動だけならかなりの距離でもホトンド渋滞もなく、市街地走行の気遣いをあまりせずに運転出来るということです。これは逆に、レンタカーはパラドールとパラドールの移動手段としてだけ使ったらどうでしょうか?と言う提案でもあります。
スペイン観光のハイライトには多くの中世の町や都市、或いは旧市街にあるカテドラルや修道院、それらを利用した美術館や博物館など多くの建物があります。スペインの道路事情はとても良いと言いましたが、それはあくまで高速道路や郊外の一般道路の話で、旧市街の坂道の多い、曲がりくねった細い道は全く別物です。通行に苦労し、駐車に苦労し、やっと駐車出来たと思ったら今度は車上荒らしが気になってゆっくりと見学もバルで一休みも出来ないッと言うことも少なくないでしょう。

さて、ここで登場するのが前回紹介した「タクシー」の利用です。勿論パラドール自体が旧市街にあって歩いて廻れるのならそれで良いのですが、テルエルやセゴビアなどの旧市街から少し離れているパラドールなどはクルマは駐車場に置いてタクシーで旧市街のど真ん中に行きましょう。料金もせいぜい5?10EU、500円玉1個か2個です。(旧市街の有料駐車場は案外高いですし)

あと、日本でJAFに入っている方は会員証を持っていって下さい。スペイン王立自動車クラブと提携していてロードサービスなどが受けられます。

2006年08月07日

第75回 サモラ/Zamora

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はサラマンカの北約60kmサモラ県の県庁都市サモラからです。県庁でいながら人口はわずか7万人足らず、古い小さな田舎町という感じの町ですが、この小さな町には、何とロマネスク教会が16もあるというのです。ロマネスク教会に興味のある人には何ともたまらない町でしょう。

アルバとアリステ伯爵のパラドール Parador "Condes de Alba y Aliste"

マドリッドから250km、タルゴで3時間、サモラ県の県都ドゥエロ川沿いの美しいサモラの町に着きます。県都とは思えないほど落ち着いた小さな町です。この町の中心地ビリアート広場に面してパラドールはあります。15世紀に旧ローマ帝国の城塞跡にアルバ伯爵、アリステ伯爵の館として建てられたもので、後に巡礼者の宿泊所、孤児院として使用されていたものが1968年よりパラドールとして開業されたものです。
部屋はかなり広くて、木の床と窓に取り付けられた大きな木の扉がゆったりとした落ち着きを与えてくれます。パティオに面した石造りの広い回廊には木枠の美しいガラス戸がはめられ広い回廊はサロンとして利用されているのです。夜、光がともると中世の雰囲気をかもし出します。又、2階のこの回廊もとても広くて、開放感に浸れる空間を生み出しています。

宿泊客の65?70%はスペイン人。残りの三分の一は、ドイツ人、イギリス人、フランス人、オランダ人、スイス人で占められます。

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はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はサラマンカの北約60kmサモラ県の県庁都市サモラからです。県庁でいながら人口はわずか7万人足らず、古い小さな田舎町という感じの町ですが、この小さな町には、何とロマネスク教会が16もあるというのです。ロマネスク教会に興味のある人には何ともたまらない町でしょう。

アルバとアリステ伯爵のパラドール Parador "Condes de Alba y Aliste"

マドリッドから250km、タルゴで3時間、サモラ県の県都ドゥエロ川沿いの美しいサモラの町に着きます。県都とは思えないほど落ち着いた小さな町です。この町の中心地ビリアート広場に面してパラドールはあります。15世紀に旧ローマ帝国の城塞跡にアルバ伯爵、アリステ伯爵の館として建てられたもので、後に巡礼者の宿泊所、孤児院として使用されていたものが1968年よりパラドールとして開業されたものです。
部屋はかなり広くて、木の床と窓に取り付けられた大きな木の扉がゆったりとした落ち着きを与えてくれます。パティオに面した石造りの広い回廊には木枠の美しいガラス戸がはめられ広い回廊はサロンとして利用されているのです。夜、光がともると中世の雰囲気をかもし出します。又、2階のこの回廊もとても広くて、開放感に浸れる空間を生み出しています。



宿泊客の65?70%はスペイン人。残りの三分の一は、ドイツ人、イギリス人、フランス人、オランダ人、スイス人で占められます。


パラドールの周りの旧市街は出窓が特徴の落ち着いた町並みがが続き、ドゥエロ川の流れが見下ろせる公園と絶好の散歩コースがあります。小さな町なので小一時間で廻れてしまうでしょう。
ビザンティン様式のドームを持つカテドラルは12世紀のもので周りを古い城壁が囲み、広場となっていて市民の憩いの場となっています。また、パラドール北側のすぐの場所にスペインでも珍しいセマナ・サンタ美術館があります。



ドゥエロ川に沿って東に20km程行くとカスティージャのオアシスと呼ばれる美しい町「トロ」があります。「トロ」とはスペイン語で雄牛のことですが、それがこの町と何か関係があるのかは分かりません。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No10 「国内の移動手段2」

「バスの旅」
スペインを個人で周遊するときに最も便利な乗り物は「バス」でしょう。特に日本人に人気のあるアンダルシア地方においては、バス利用は欠かせません。セビージャ、コルドバ、グラナダ、マラガといった主要都市間はほぼ1時間ごとに便がありますし、それも高速道路で結ばれているので非常に早く快適です。バスターミナルは大体町の中心地にあって(鉄道駅は町外れが多い)とても便利です。
長距離バスの場合は予約も出来ますから、乗車前日にバスターミナルに行ってバスの時刻表を見て予約をしましょう。近距離のバスでも時刻表はときどき変わりますから乗車前日にでも確かめておきたいものです。特に土日祭日にはバスの便が極端に少なくなる場合があります。切符の購入は列車と同じように紙に目的地、時刻、人数などを書いて見せるのが良いでしょう。(英語は鉄道よりも通じません)
近距離バスでもミハスやコスタ・デル・ソルと言った有名観光地にはかなりの本数が運行されていますが、小さな田舎町などではバスの便は朝1便に夜1便というようにホトンド利用出来ない場合もあります。こんな場合にとても便利な旅の味方が「タクシー」なのです。

「タクシー」
スペインで個人旅行を如何にスムーズに出来るか? この「キーポイント」になるのが「タクシー」だと思います。日本でタクシーに乗ると言えば地下鉄やバスに比べて割と贅沢な乗り物と思われています。スペインでも同じことは言えるのですが、料金がとても安いので荷物が多く、時間が貴重な旅行者には最適な移動手段なのです。基本料金だけをみれば日本のほぼ5分の1、その他人数割りまし、荷物料金(一個につき)、荷物の積み卸し料金、深夜料金、渋滞、区域外での料金、特別な地域(空港など)での割り増し料金がとても多く、それに運転手へのチップなどがかかりますが、それでも日本のタクシー料金3分の一以下です。
それに個人タクシーが多く、違法行為に対する罰則が激しく、客からの苦情などでスグに営業停止などの処分となるので(イタリアのような)ボッタのタクシーはほとんどなくて安心して利用できる乗り物と言えましょう。国民性としても、明るくて、とても優しく親切な運転手が多いことも付け加えておきたいと思います。マドリッドやバルセロナ市内は勿論、バス路線の少ない町の移動など旅行者の足としての利用価値大です。
しかし、もっとタクシーの威力が発揮するのはあまり考えのつかない中長距離での利用だと思います。例えば、日本からマドリッドに到着するのは大抵の航空機では夜の八時頃でしょうか。当然夜も遅いということでマドリッドの市内のホテルにはタクシーで移動します(この場合、バスでの移動などは安全面から言っても論外です。治安については後ほど述べたいと思いますが、旅行者が一番狙われるのは空港からのバスターミナルなどで、タクシーを探したり地下鉄の乗り場を探したりと荷物を抱えてウロウロしているときが一番危ないのです。現地に住む日本人ですら空港からは一直線に自宅までタクシーで帰るのです。このように安全面から言ってもタクシーの利用価値は高いのです)。空港から市内のホテルまで20?25EU、ホテルでゆっくり休んで次の日に備える。それはそれでとても良い方法だし、ごく普通のパターンです。
では元気な方、思い切ってトレドのパラドールまで行って泊まってしまうという考えは如何でしょうか? 空港から100km、東京―熱海間を高速でぶっ飛ばして1時間ちょっと、これが何と約100EUで済んでしまうのです。特に到着が金・土・日の週末ならば即、ライトアップされたトレドの街を眺めながらのスペイン最初の夜を迎えることが出来るのです。この方法はモチロン、日本からマドリッドに到着したときだけではありません。例えばバルセロナまたはセビージャから飛行機やAVEでマドリッドに到着して、トレドに向かうことを考えたとします。普通はマドリッドの南バスターミナルに移動(またはアトーチャ駅でトレド行きの列車に乗り換え)してバスでトレドへ。トレドからタクシーでパラドールに行くでしょう。空港―(タクシー)市内―(バス)トレドー(タクシー)パラドールを空港から一気にパラドールまで直行してしまうのです。これだけの手間や時間が節約出来て約100EU。それも実際に料金で増えるのは差額だけなのです。(逆にスペインでの最終日の前日にマドリッドでなくトレドやチンチョンのパラドールから空港に直接行くこともタクシーを利用できればそれほど面倒でも難しいことでもありません。
言葉の問題もあるので多少難しいかもしれませんが、行く場所を指定して(途中に見所があればそれも観光して)観光地での待ち時間を含めて、出発地に戻ってきて幾らとか決めることも可能です。この場合は目的地、観光時間、料金などを紙に書きながら交渉するのが良いと思いますが、パラドールでおよその料金を聞いてタクシーの運転手と交渉してもらうことも出来ます。この方法で大きな移動は飛行機や列車で行き、目的地に着くとエクスカーションも含めてタクシーを半日100EUとか、1日200EUとかでチャーターして観光している人も実際にいます。
運転手が道を良く知っているのはモチロンですが、観光ポイントには必ず止まって下車したり、写真を撮ってくれたするでしょう。時間に追われることなく駐車も荷物の盗難の心配もせずに、言葉はホトンド通じなくても笑顔での交流はきっと想い出深い旅行になると思います。
これで、スペインでの個人旅行をスムーズに安全にするためには、如何にタクシーを利用するかがキーポイントになると言ったことがご理解頂けたでしょうか?


2006年08月05日

第74回 トゥイ/Tui

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はポルトガルとの国境の町トゥイの町のパラドールを紹介しましょう。

サンテルモのパラドール Parador"San Telmo"

道路地図を見るとポルトガルとの国境のミーニョ川を挟んで2つのPのマークがあります。北側のPはこのトゥイのパラドール、南側のPはポルトガルのポウザーダ、バレンサ・ド・ミーニョの町の「サン・テオトーニオ」です。対岸の町バレンサにある城壁に囲まれたこのポウザーダを観ると、ここが国境の町であることを思い出させます。トゥイ側にはすでに城壁の跡もなくなってしまい、ミーニョ川には美しいトゥイ橋が架かっています。この橋の完成は1884年、パリのエッフェル塔の設計者「ギュスターヴ・エッフェル」の手による橋で、完成以来ポルトガルとスペイン・ガリシア地方とを結ぶ交通の要所となっています。最近はポルトガルからの食事、宿泊の観光客も増えてきたといいます。

建物は花崗岩と栗の木を使った「パソ」と呼ばれるガリシア地方独特の田園屋敷を忠実に再現したもので床と天井の木部と壁の白さの対比がとても美しい。

バルに続く別々に別れた夕食用レストランと朝食用のレストランがあります。このメインレストランや中庭では結婚式のパーティも度々開かれています。このときは深夜2時3時まで大騒ぎ、寝付きの悪い人には気の毒かもしれません。プール、テニスコートも完備されていて長期滞在の客も多いそうです。

パラドールはTUIの街外れの丘の上に在って、美しいミーニョ川を眼下に望み、静けさと自然との調和のとれた素晴らしい環境にあります。また歴史の町としてのトゥイの散歩もお勧めです。
このパラドールの名称のサンテルモとは、ドミニコ会修道士、聖ペドロ・ゴンザレス・テルモのことで、トゥイに生き、1240年に生涯を終え、今なおトゥイの町の守護神として奉られています。
パラドールから歩いて15分たらず、遠くに見えるカテドラルがあるところが旧市街サント・ドミンゴ公園など散歩には打ってつけの美しい町です。勿論、サンテルモを奉った教会もあります。


*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No9 「国内の移動手段1」

往復の航空チケットとホテルが決まったら今度はスペイン国内での移動です。移動方法には「航空機」「列車」「バス」「タクシー」「レンタカー」などがあります。
では、これらを個別に考えていきましょう。

「航空機」
スペインは日本の約1.5倍もの広さがあります。日本のように南北に極端に長いと言うことはなくても北から南、東から西への都市移動、或いはカナリヤ諸島やマヨルカ島などの島嶼にはどうしても航空機が必要となります。この場合私たち旅行者はどうしても通常、正規チケットを買うしかありません。
スペインの航空各社にも早割やインターネット割引などがありますが、外国に住む人にとっては、旅行業に詳しく、語学も達者であってもそれらのチケットを買うのはナカナカ難しいのではないでしょうか?
この正規チケットはモチロン旅行代理店を通して日本でも買うことが出来ますが料金はほぼ日本と同額と思っていいでしょう(バロセロナーグラナダ間で2万5千円位)。オフシーズンにはスペインまでの往復で10万円を切るチケットもでるというのに、パラドールの二人分の宿泊費が1万5千円なのにこれは結構高い料金だと思いますね。
以前、イベリア航空が日本に乗り入れていたときにはこの往復チケットにストップオーバーの制度が使えたし、スペイン国内のチケットも安く買えたのですが…。しかし現在この方法が使えないとなると旅行の行程に工夫をしてなるべくスペイン内では航空機を使わないで済ませる、或いは他の方法で安いチケットを入手するしかありません。
前者としては入港地と出港地を別々にして行程の無駄をなくす。つまりアンダルシアを中心に廻るのなら到着空港をマラガにして北上しながらマドリッド或いはバロセロナから出港する。サンティアゴ方面ならば到着空港をビルバオにするなどの工夫です。
後者では英国航空を使い、ワンワールドという制度を利用してスペイン国内を航空機で廻る方法があります。これはワンワールグループ航空各社(英国、アメリカン、カナディアン、フィンランド、キャセイ、カンタス、イベリア)のグループのチケットを利用者に安く提供するというものです。このグループにはスペイン最大のイベリア・スペイン航空も参加していますからスペイン国内の旅行にはとても便利なのです。
グループである英国航空のチケットと同時に日本国内で発券、二区間以上などの制約がありますが、例えばマドリッドーセビージャ間が8000円で買うことができます。モチロン他の英国航空やフィンランド航空を使ってヨーロッパ中を旅行することも可能です。

「列車の旅」
「世界の車窓から」という番組がありますが、列車の旅は乗車、或いは移動そのものが楽しい観光の一コマと言えます。
スペイン国鉄はRENFEといって有名な超特急AVE始めTalgo、IC、Alaris、EMなどの特急列車、TrenHotelと言われる寝台列車など魅力的な列車がいっぱいあります。しかし、ローカル列車となると日本の鉄道と比べて必ずしも便利な乗り物とも言えません。それは日本に比べると非常に列車の本数が少なく繋ぎも悪いということなのです。よく外国の列車は発着時刻がいい加減だ!ということも聞きますが、RENFEの列車はローカルも含め割と正確です。便利さから言うと中近距離の移動にはバスに軍配を上げざろう得ませんが、荒涼とした平原を走る鉄道の旅もなかなか捨てがたい味のあるものです。
ゆったりとした車内のAVE、コトコト走るローカル列車。もし時間があるのなら是非お試し下さい。

2006年08月04日

第73回 ヒホン/Gijon

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日は北スペイン、カンタブリア海の港町、元貴族の館ですが、レストランとして開業していたものに後から客室を加えてパラドールにしたと言う成り立ちの珍しいパラドールです。

旧い水車のパラドール Parador"Molimo Viejo"

オビエドから北に30kmあまり、カンタブリ海コスタ・ベルデ(碧緑海岸)の古い港町ヒホンがあります。その町外れ、サン・ロレンソ海岸近くのイサベラ・ラ・カトリカ公園に沿った一角、サッカー場の向かいにパラドールは建っています。

現在はほとんど見かけないのですが、この町には15?18世紀まで水車が数多くあって、このパラドールとなった元豪族の館も、水車が傍らに立つレストランとして開業していたのです。そして、このレストランに増築する形で客室の新館が建てられました。建物の客室はリゾートホテルっぽい内装で、大きな窓からは明るい光が射し込み心地よい空間を作っています。また建物のあちこちにあるサロンがとても素敵です。

一階のガラス張りのレストランから眺められる庭には公園から野鳥やクジャクが遊びに来るのが楽しい。
元レストランと言う割にはL字型のレストランそれほど広くはありませんが、木造の天井に漆喰の白い壁、大きな窓と少し暗めの照明がなんとも心地よい雰囲気を醸し出しています。尚、シドラーというリンゴ酒はこの地方の特産品です。

レコンキスタ発祥の地で生まれたアストゥリアス王国の教会建築は世界遺産にも指定されていますが、オビエドのナランコ山のふもとには方形二階建ての美しい教会、842年に建てられ、アストゥリアスの王様、ラミーロ1世が住んでいたアストゥリアス建築様式のサンタ・マリア・デル・ナランコ教会がある。この建物は、11世紀以降のロマネスク建築様式を2世紀も前に先取りしていると言われています。
他に、サン・ミゲール・デ・リーリョ教会、サンタ・クリスティーナ・デ・レーナ教会があります。


*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No8 「パラドールの過ごし方」

パラドールも基本的には何ら他のホテルと変わるものではありませんが、全体的にゆったりと造られていて、特にパティオ(中庭)やサロンなどの共用施設に素晴らしいものがあります。アスレチックジムやプールなどは珍しくありませんがヨーロッパ有数のゴルフ場を持っていたり、自然を楽しむためにも色々なプログラムが作られていたりします。もし、そのパラドールが古城など歴史的な建造物であれば楼閣に登ってみることも出来ますし、暖炉や石壁などが残された部屋に出会うかもしれません。

歴史的な建物のパラドールでも増築や改築がなされた部屋は広さや設備とも高級ホテルと比べても何ら遜色はありませんが、古い建物をそのまま利用した部屋などは(設備や清潔さには問題は無いのですが)結構狭い部屋もあります。特にグラナダは料金は他のパラドールの倍するのに部屋の広さは半分などということもごく普通にあるのです。モチロン、どんなに部屋が狭くてもサロンやパティオを含めた、その歴史的な重みを感じさせる雰囲気は特別なものがあります。その為にグラナダの「ホテル・サンフランシスコ」などは人気が衰えるどころか益々予約が困難なパラドールになってきています。このような歴史的建物のパラドールに泊まったら、部屋だけでなく、必ず時間を割いて中世の雰囲気を残すサロンやアラブの香りのするパティオでゆったりした時間を過ごして欲しいと思います。

パラドールでの食事ですが、朝食は大体朝の8時頃から、昼食は2時頃から、夕食は9時頃からが一般的な時刻です。まあ日本人から思うと大体2時間遅れと思えば良いと思います。夜はゆっくりと散歩やサロンで時間を過ごし、朝もゆっくりと起きて出かけるのがパラドール流の旅行と言えるでしょう。(チェックアウトは正午です)
イベロで申し込んだ場合はすべて朝食込みですから必ず摂りましょう。
早朝に出かけるので朝食を摂る時間がないというのは如何にも勿体ないと思います。何故ならアメリカンスタイルのビュッフェには卵料理、肉料理、チョリソー、生ハム、チーズに沢山の果物にジュース。どれも新鮮で美味しいものばかりです。

夕食の予約は、普通は要らないと思います。何故なら一番混むのが10時過ぎ、日本人の多くはオープンを待ちきれずに入るので待つ必要がないからです。しかし、グラナダやトレドなど外人の客や他の観光客が非常に多いパラドールでは食事の時間も早めで、予約をした方がヨイかも知れません。一般にパラドールのレストランはその町で一番高級なレストランとされています。ですから町中のレストランよりは多少高くつきます。それでも大体コース料理で3000円、それに飲み物です。勿論アラカルトもあります。パラドールのレストランは、味はモチロン、とても雰囲気がいいところが多いのできっと満足するでしょう。メニューにはスペイン語の他に英語版も必ずあります。あまりお腹が空いていないときにはア・ラ・カルトを取りましょう。単品のお料理を二つ取って二人で分けて食べるのもオケですし、(意志表示をすれば)チャンと二つのお皿に分けて持ってきてくれます。このような場合には少しチップを大目に置けばよいのです。

レストランの側には大抵バルがあって、着席を待つ客が一杯やったり、此処で軽い食事を済ませることも出来ます。

2006年08月03日

第72回セラベラ・デ・ピスエルガ/Cervera de Pisuerga

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今回は北スペイン、カンタブリア山脈を挟み、前回紹介したフェンテ・デのパラドールの丁度南側にあるセラベラ・デ・ピスエルガのパラドールを紹介しましょう。

カリオナスの泉のパラドール Parador"Fuentes Carrionas"

ブルゴスから120km、パレンシアとサンタンデールの丁度中間地点アギラール・デ・カンポからカンタブリ山脈をぐんぐんと登ること30分セルベラデ・ピスエルガの町に着きます。ここから更に2km程登った広い林の中にある大きな堂々としたリゾートホテルがセルベラデ・ピスエルガのパラドールです。カンタブリア山脈の南側、セラベラの町とルエスガ・ダム湖との間、標高1100mの山間部にパラドールは位置しています。
先ず、広い芝生の入り口には両側に四駆のクルマがオブジェとして飾られているモダンさに驚かされるでしょう。

先ず、広い芝生の入り口には両側に四駆のクルマがオブジェとして飾られているモダンさに驚かされるでしょう。