« 第25回 テルエル | メイン | 第1回 グラナダ »

第45回 アルゴマニス

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。
今日はバスク地方の静かなパラドール、アルゴマニスからです。

名称Parador de Argomaniz

バスクの州都ビトリアからクルマで10分、なだらかな丘陵地帯にアルゴマニスのパラドールがあります。

周囲はほとんど畑で所々新興住宅地となっていて真新しい住宅が数軒と小さな古びた教会が目に付く程度で他には何も見あたりません。

しかし、このパラドールの近くにはゴルフ場が3カ所もあり宿泊客はいつでもゴルフを楽しむことが出来るそうです。
このパラドールは元貴族の館で、18世紀後半にサンティアゴ騎士団のの騎士で当地の名家ラレア家のドン・ファン・デ・ラレアによって建てられたものです。
敢えて豪華さを抑え、しかしながら高級感のある、品のいいインテリアや調度品は快適で好感がもてます。

レストランは荒削りの柱と黒っぽい梁が天井を支え、ごつい鉄製のシャンデリアがぶら下がっており、その雰囲気は新潟辺りの豪農を思わせますし、年代の経った茶色の床タイルが微妙にいい色を出しています。
バスク地方にあるパラドールは此処とオンダリビアの2カ所ですが、オンダリビアにはレストランがないのでバスク料理が味わえるパラドールは此処アルゴマニス1カ所しかありません。 ある人がスペインの料理で一番美味いのはバスク料理だと言っていましたが、確かに素材の良さに、バスク料理の味付けは肉、魚とも日本人の口に合うと思います。

クルマで10分の県都ビトリア(バスク語でガステイス)は1181年ナバーラの賢王ドン・サンチョ6世が城郭に囲まれた町を作りました。
この町の中心の旧市街は丘の上に建つ14世紀のサンタ・マリア大聖堂を囲むように同心円状に道が出来ています。

尚、ここビトリアの名産品はトリュフ入りのチョコレートです。

☆ETA(バスク祖国と自由)

ピレネー山脈の西端からビスカヤVizcaya湾沿いに広がり、スペインとフランスにまたがる地域をバスクと呼び、民族性、言語がスペイン、フランスとも全く異なる民族が住んでいる。
スペイン側のナバラ(県都パンプローナ)、ギプスコア(県都サン・セバスティアン)、アラバ(県都ビトリア)の4県とフランス側の3県からなる地域だ。
その人口はスペイン、フランス合わせて300万人、ほとんどはスペイン側に住みフランス側に住むのは約1割に過ぎない。そして、現在バスク語を話せるのは60万人程度だと言われています。
民族独立の気運が強く、1959年にETAが組織され、独裁者フランコの抑圧に抵抗バスク解放の武力闘争を展開して軍事組織を作りあげました。
近年、ETAはバスク民族からも支持を失いつつあり、有名人の誘拐や無差別爆弾テロなどでその組織を誇示しているが、大多数のバスク人は平和を願い、これらの行為を迷惑に感じ、敢えて無関心を装っているという。
一般にバスクというと怖い地方だと思われがちだが、風光明媚、食べ物も美味しいし、静かで居心地のイイ町が多いのです。

by"よっぴ"