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第24回 モハカール

はろはろ!こんにちは〜!“よっぴ”の「パラドール紀行」です。
今回は地中海に面した美しい白い町モハカールです。

第24回モハカールMojacar
名称Parador”Reyes Catolicos”カトリック両王のパラドール



アルメリアから国道340号線を約90km北上すると白い町並みモハカールに出ます。
ここから海岸に向かって尚2km程降りていき地中海に突き当たったところにパラドールは建っています。
目の前には地中海の美しい海岸線が広がり、もちろん全室から海とプールが見え、夜は
ライトアップもされ、とても素敵な典型的リゾートホテルです。

宿泊のみならず会議や結婚式に使用されることも多く、レストランも非常に充実しています。もちろん素材は近くの港から仕入れた常に新鮮な魚介類です。

気候はとても温暖で1,2月でも20度くらいあるので泳いでいる人もいるそうです。 そうだからといって、夏でも人混みで溢れかえる訳でもなく気候、環境ともに申し分ないパラドールでしょう。

サロンの傘型の暖炉や、ランプなどには近くで生産された鉄製品のものを使っているのですが、ここのランプは船のランプを模倣して作られているのだそうです。

廊下はとても広く取られており、それぞれの空間に大きなサボテン、ソテツなどが配されています。
クリスマスにはこの廊下に、カトリックの伝統的な人形が毎年違うテーマで飾られます。 これをベレンbelen人形と呼びますが、ベレンとはスペイン語でベツレヘムのことです。 スペインではクリスマスにはツリーの代わりに、このベレン人形を飾るのですが、モハカールのパラドールでは、すべて従業員の手作りになるもので完成まで一ヶ月も要するものを作り上げるのです。
部屋はブルーが基調で広々としていますが、何と言っても素晴らしいのがテラスや部屋の大きなガラス窓越しに見える地中海でしょう。
夜には大きな湾の先に見える港町やレストランの灯りがキラキラと輝いているのがとてもキレイです。
天井から吊り下げられている多角形の形をしたランプはとても個性的で、部屋の中でその電灯だけつけると、部屋に模様が広がり幻想的な気分に浸れるでしょう。 この灯りの起源はアラビアですが、現在はトレドで作られているとのことでした。

このパラドールにはサロンと2つのテラスがあるスペシャルルームと家族のためのコネクティングルームもあります。

外国人の宿泊率は約40%、特にドイツ人が多く、またマドリッドから週末だけやってくる客も多く予約率はかなり高く年間を通して90%にもなります。
4〜10月と週末はとくに混んでいて、一ヶ月前には予約が必要とのことでした。
パラドールの前の海岸は泳ぐのには少し深いのですが、マリンスポーツには最適です。
また近く、4キロ程離れたゴルフ場と契約して宿泊者に楽しんでもらう予定になっています。


☆モハカール市街にて

モハカールの市街プエブロ・デ・モハカール(PUEBLO DE MOJÁCAR)はパラドールから2km車で5分、バスでも10分ほどで到着します。


パラドール前のバス停を出ると間もなく砂糖の粉をまぶしたシュークリームのような丘が見えてきます。

バス停の前の広場にはリヤドロの直営店を始め10軒程の土産物の店が立ち並びどの店もナカナカお洒落な雰囲気です。




坂の多いモハカールでは広場は子供達がボールを蹴るための貴重な遊び場です。
その広場でバスを降りてから5分も歩くと展望台に登り着きます、そこからは一面白で塗られた町と遠くに地中海を見渡すことが出来ます。
家々の白い壁の窓には花の小鉢が飾られ、ミハス程の華やかさは無いのですが落ち着いたスペイン特有の白い町並みをゆっくりと散策することが出来るでしょう。

町の路地裏をあっちこっちと気ままに歩いていると大きなアメリカ人が声をかけてきた。
道でも尋ねられたのかと思い返事をすると或る一軒の家の入り口を指さして入れと言う。
言われるままに中にはいるとそこは工事中のバルのようでスペイン人の職人が一人棚を作っていた。
そして内壁は赤や黄色の明るい色のペンキで壁や天井、カウンターが塗られている。
そう、このアメリカ人はカルフォルニアの出身の男で、気候の温暖なのがカルフォルニアに似ていてモハカールがとても気に入ってしまい、もう10年間住んでいるのだが、今度はメキシカンのレストランをオープンすると張り切っているのだった。
どうも自慢の店を見せたくて仕方がないらしい。
「開店は2日後の土曜日だ」、と言っていたが工事はあまり進んでいる様子が無く、開店に間に合うとはとても思えない、だからかといって焦っているわけでもない。
このアメリカ人もすっかりスペイン流になっているのかもしれない。
今頃はチャント営業して、流行っているのだろうか?・・・。

by“よっぴ”