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第27回 メリダ

はろはろ今日は?!今日の"よっぴ"のパラドール紀行はローマの次にローマ時代の遺跡が残っていると言われるメリダです。

第27回メリダMérida
名称「Parador"Via de la Plata"」銀の道のパラドール

紀元前25年ローマ皇帝アウグストゥスによって建設された植民都市がメリダだ。
ローマ軍の退役戦士の慰安と休養の植民都市エメリタ・アウグスタとして建設されたものであり、それが現在のメリダの名前となっている。
サラマンカからセビージャ、リスボンからトレドという軍事上重要な街道の交差点にあたり、グアディアナ川が流れているという地の利から栄え、古代ローマ、世界11大都市の9番目に位置し、「小ローマ」と呼ばれていたほどの都市なのです。

紀元前のローマ時代に作られたグアディアナ川に架かるローマ橋Puent romanoは現在でも使われており、その他、神殿、古代ローマ劇場、円形劇場、大競技場、水道橋など多くの遺跡が残っています。
ローマ時代の文化財を展示する国立古代ローマ美術館は赤煉瓦造りの広大な現代建築ですが、古代ローマ時代の家と墓の発掘現場の上に建てられており、地下では発掘の様子が見られるようになっています。

パラドールの名称となっている「銀の道」(Ruta de la Plata)とはローマ時代、ローマ人がカンタブリア海とアンダルシアを結び、北のカンタブリ地方で算出された金・銀等を運ぶ街道のことですが、この街道沿いの町は銀のみならず、いろいろな人々(商人・軍人・鉱夫など)が行き交うことで、文化・経済の交流が行われ栄えていったのです。
その代表的な町としては、セビージャ、サフラ、メリダ、カセレス、サラマンカ、レオン、ヒホンなど中世の重要な文化財をもつ町や村がたくさんあります。
その中でもメリダはスペインの中で最も重要なローマ文化遺跡の残っている街であり、「メリダの考古遺産群」として世界遺産に登録されています。

パラドールはローマ時代の寺院跡に建てられたものを18世紀にサンティアゴ騎士団が修道院に改装し、その後病院、刑務所として使われていたものが1933年からパラドールとして開業されたものです。

元の修道院部分と増築部分とから成り、中庭は修道院のときのものであり、中にある柱は
ローマ時代のもの(ラテン語が刻まれている)アラブ時代のもの(アラビア文字が刻まれている)が持ち込まれており、メリダの長い歴史を垣間見るようです

サロンの鉄柵の奥には昔のままの礼拝堂がそのまま残されており、サロンの雰囲気を盛り上げています。

レストランも朝食用、昼夕食用とに別れており贅沢な使い方をしています。
そして、運動不足が心配な方のためにジム、そしてサウナも用意されています。

7,8月はMeridaのローマ劇場を使った演劇フェスティバルで混み合います、もちろん、出演者もここに宿泊するし予約は非常に難しいとのことです。
今までにも、王族始め有名な闘牛士達、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスetc著名人が大勢訪れています。

11-2月が基本的にはシーズンオフとなりますが、最近は冬でも宿泊客は結構多くなってきているとのことでした。


☆エストレマドゥーラ

ローマに次いでローマ遺跡の残っているとも言われるスペインの町メリダのツーリストオフィスを訪ねたときのことです。
色々な案内や宣伝のパンフレットが入っている棚の中にエストレマドゥーラというカタカナで書かれた10ページ程の小冊子があるのを見つけました。
最初の書き出しはこうです。
導入
「エストレマドゥラについて話すことは、よく保存された自然について、内陸部の湖について、森林の集まりについて、世界的な名声の文化表明について、比類ない祭について話すこと。つまり、整備された基幹施設のある観光ルートを決意させ、質のよい観光の可能性を満たすことができる、全ての魅力をもった総体について話すことです。・・・」

勿論、日本人向けの観光ガイドには間違いないのですが、スペインの日本語学科の学生にでも訳させたのであろうか、何だかよくわからない文章だ。
が、ほとんど日本人を見かけないこの地で日本語ガイドを用意していることに先ず驚いた。
とにかく、観光に力を入れているのです。
元々、エストレマドゥーラはマドリッド南西部ポルトガル側に接するバダホス県とカサレス県から成る地方で気象条件は非常に厳しく、特に目立った産業もあまりないので出稼ぎが多く過疎の町村の多い地方と言われています。
しかしこの地方には中世の雰囲気、文化財をそのまま残した町や村が多く、パラドールを使う旅にはこれ以上の所はないだろう、スペイン旅行の宝庫とも断言できる地方だと思います。
勿論、パラドール以外でも、スペインの人気の観光地なのですが、これまでは交通の便もあまりよいとは言えず、せっかくの素晴らしい観光資源も埋もれがちでした。
日本からのツァーも、スペインと言えばアンダルシア地方を回るコースが圧倒的に多いのですが、近い将来、このエストレ・マドゥーラは必ず日本人ツァーのハイライトとなるだろうことを確信させました。
混まないウチに急げ!!

by"よっぴ"