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第71回 フエンテ・デ

はろはろ!こんにちは〜!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今回と次回は北スペインの山岳地帯カンタブリア山脈の北と南に位置する二つのリゾートタイプのパラドールを紹介しましょう。

第71回フェンテ・デFuente De
デバ川のパラドール Parador Rio Deva

オビエドとサンタンデールの間に位置するカンタブリア山脈の中で最も高い、2648mの峰を持つピコス・デ・エウロパ(ヨーロッパの峰)、この壮大なロケーションを背景にパラドールは建っています。

サンタンデールから110kmでデバ川のほとりの村ポテスに着きます。 川面に映る古い石造りの家と現在村役場になっている15世紀のインファンタド塔が美しい村です。
なおも30kmデバ川の流れに沿って道を登って行くとカンタブリア海に注ぐデバ川の源流のある標高1000mのリエバナ渓谷、フェンテ・デのパラドールにたどり着きます。
デバ川の名称を持つ、このパラドールは山のパラドールとして1966年にオープンしたものです。
建物の裏手には2000m級の垂直に切り立つピコス・デ・エウロパが迫り、壮大なロケーションに建つ山岳リゾートホテルのパラドールとしても一級でしょう。
隣のロープウェイ乗り場からは1926mのカブレの展望台もすぐです。

ロープウェイで上る途中、この山地一帯に生息するシャモワと呼ばれる野生のヤギの姿が見られることもあるそうです。
頂上のカブレ展望台からはデバ川上流の渓谷とポテス、そして中央山脈の山々を一望するパノラマが広がります。
北に50kmのコバドンガは722年、当時スペインの全土を占領していたアラブ勢力に対してスペイン・キリスト教徒軍が初めて勝利をおさめた場所、つまりレコンキスタ(国土回復戦争)の始まったところとしてスペイン人にとっては思いの深い場所とされています。
(ピコス・デ・エウロパの西山塊の一部は17000haにわたってコバドンガ国立公園となっています)

パラドールの内装はクラッシックな山荘スタイルのしっかりした造りで部屋、サロン、レストラン、どれをとっても満足のいくものでしょう。
真冬の間は休業します(時々変わるので詳しい時期は問い合わせてください)が、夏は登山客避暑客が主で初冬はハンターが加わります。 また、気球に乗ることもできるし、貸しジープでのピコス・デ・エウロパのドライブ巡りも楽しいと思います。


*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No6 パラドールの予約1

今回はパラドールについて考えて見たいと思います。パラドールがどんなものであるかはこのホームページを見ていただければ分かると思いますが、基本的には一般のホテルとそう変わるものではありません。
スペイン全土に94カ所あるこの国営のホテルチェーンは2カ所の5つ☆ホテルに、十数カ所の3つ☆ホテルを除けばすべて4つ☆ホテルで、グラナダの「ホテル・サンフランシスコ」の料金以外は他の民間ホテルと料金もさほど変わりません。
しかし、このホームページや他のガイドブック等を読んで、パラドールに泊まりたい為にツァーでなく個人旅行を計画された方も大勢いらっしゃると思います。
実際、スペイン周遊のツァーにはごく一部パラドールを取り入れたコースもありますが、自分の行きたいパラドールがコースには組み込まれていないことが多いと思います。 料金的にも他の4☆ホテルとさほど変わらないのに、何故パラドールのツァーが少ないのでしょうか?
先ず決定的に違うのは人気が高いため、非常に予約が取りにくいということがあげられます。それに一部を除き、部屋数がさほど多くないのでツァーのような団体を扱うのに向いていないということもあります。
一部にパラドールを組み入れたツァーがありますが(パラドールの料金は一般のホテルと違わないのに)一般のツァーに比べてかなり料金が高いのでは?と思われる方もいると思います。 それは一つのツァーの人数が少ないためコストが高く付くことと、前回の「ホテルの予約」でお話をしたように、パラドールには契約している旅行社に(団体割引やオフシーズン割引といった)特別料金で提供するということもほとんどないためなのです。

では実際に予約はどのように行えばよいのでしょうか。
パラドールもホテルですから(海外を扱っている)大きな旅行会社であれば予約は受け付けると思います。実際そのように予約をされる方も多いのですが…。
このホームページを提供しているイベロ・ジャパンとは、スペインで旅行会社「ミカミトラベル」を経営している三上優氏が長年の努力で、氏の夢であった「パラドール日本総代理店」の契約を機に創立した個人旅行を主とした会社なのです。

此処で少し、一般の旅行会社とイベロ・ジャパンとの違いを比較してみましょう。
イベロ・ジャパンも旅行社ですから航空券やホテルはモチロン、AVEやフラメンコ、サッカー、闘牛などのチケットも現地「ミカミトラベル」の協力で手配出来ますが、最大の特徴はパラドール本社と直接オンラインで繋がれているため各パラドールの予約状況が即座にわかるということでしょう。
イベロ・ジャパンでは、予約したい日にちを入力すると、その前後1週間ほどの予約状況がすべて出てきます。
空き室が5部屋以上あると「にこにこマーク」がそれ以外だと空き部屋の数と「NGマーク」が出てきます。驚くことにかなり先の予約でも「空き室残り1」とか、結構NGマークが出てくるのです。空き室1でも、モチロンこの時点で予約をすればオケです。
一般の旅行社ですと予約を受けてからFAXや電話、メールなどでパラドールセンターに問い合わせをするので返事をもらうまでに数日かかってしまいます。(ですから残2室NGは本当にNGになってしまうのです)それに日にちを1日ずらすことで予約ができるかもしれないのですが、客とパラドールセンターとのやり取りの間に部屋が埋まってしまうこともあります。またイベロ・ジャパンでは一般の旅行社には提供していない一つしかないような特別室を予約することも可能なのです。
インターネットでも予約は出来ますし、その場合は旅行社を間に入れるよりはストレスがないかもしれませんが、この場合も予約を入れてから返事があるまではメールのやり取りやクレジットカードでのデポジットを要求されたりするので、その間、何日か時間がかかります。
一手配について1000円の手配料はかかりますが安全確実に予約を入れるのにはイベロ・ジャパンを通すのが一番だというのがお分かりだと思います。(現地のサポートが万全なのは言うまでもありません)
パラドールも他のホテル同様、バウチャー(クーポン券)を購入して、現地のパラドールに提示すれば良いのです。

でも、個人旅行はどうも不安だと感じる方は現地ミカミトラベル主催の発着のツァーを利用するのも良いかもしれません。 憧れのグラナダのパラドールに泊まれるコースもありますし、もし時間があるのなら前後に個人のパラドールを含む自由旅行を組み合わせればまた特別なオリジナルな旅行が楽しめます。 
リタイア後の余裕ができた方の記念旅行や新婚旅行には特にお勧めです。

by よっぴ