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2012年02月23日

第4回 エル・サレール

はろはろ〜!みなさん、こんにちは〜!
「パラドール紀行」楽しんで頂けていますか?
グラナダ、カルドナ、トレドと日本の観光客が多いパラドールを紹介してきました。
スペインの観光地といえばどうしてもアラブ色に染まった中世都市となるのですが、今回は目先をチョット変えて、リゾート・ホテルタイプのパラドールをご紹介しましょう。
ゴルフ好きのお父さんは勿論、サッカー好きの方も行きたくなるかもしれません。

第4回El Saler

名称「Parador”Luis Vives」”ルイス・ビーベスのパラドール
スペイン第3の大都市バレンシアから僅かに南に12km、エル・サレールはバレンシア市民の憩いの地として有名です。
夏の海水浴場はもちろん、温暖なリゾート地として1年中にぎわっているのですが、その中心にあるのがエル・サレールのパラドールなのです。
レモンの木が多いことからコスタ・デ・アサール(レモンの花の海岸)と呼ばれる海岸とアルプフェラ湖とのあいだに挟まれた帯状の地にあります。
風光明媚なこの地域は国立公園に指定され、その中にあって,唯一建築するころを許されているのがこのパラドールなのです。

この大きくて立派なリゾートホテルには、大きな2つのサロンがあり、それぞれに名前が付けられています。
「地中海のサロン」は,海に面し、内装は,鮮やかな色彩でまとめられていて、結婚式が開かれるときは、待合室、バンケットとしても使われています。
もう一方の「冬のサロン」は、柔らかい色彩で,暖炉を持ち、冬には火が入れられる。本を読んだり、ゲームをする事が出来るようになっています。
カフェテリアも海に面していて広く、中でもテラスでも,お茶や,軽食を取ることができるのです。
目の前にはプールもあり,勿論、そのまま水着で海にも行くことが出来るようになっています。
今スペインでは法律上プライベートビーチをつくるとはできないということなのですが,実質上はセミプライベートビーチと言えるでしょう。

壁に掛けられている絵は、パラドールが若い画家の登竜門としてコンクールを開き、多くの出展された絵画から賞に輝いた絵を全てパラドールが買い取り展示されているのです。
彼らの作品を推奨するためにそれらの作品は画集としても纏められ宿泊客の目を楽しませています。

このパラドールでは、スペイン王室の方々も良く利用されるが何故かゴルフはなさらないでゆっくりとくつろいで居られるとのことでした。
このパラドールには日本の天皇陛下が未だ皇太子だった頃に美智子妃殿下とお泊まりになったことがあり、取材当時このパラドールで20年間もディレクターをしていたAntonio Gomez pastrana Gallego氏は陛下から頂いた日の丸のカフスボタンがえらくお気に入りだということでした。
部屋は当時でも広々として淡いグリーンを基調とした落ち着きのある柔らかな空間の素敵な部屋でしたが、数年前に外観・内装とも全面的に改装され、白を基調とした、よりシンプルでモダンな空間に生まれ変わりました。
レストランはプール、サッカー場を見据えて、フェアウェー、地中海までもが臨めるガラス張りの明るいレストランです。
ここのお勧め料理は何と言っても地元で取れた米と海産物を使った海の幸のパエリャ(Paella de Mariscos)でしょう。
確かに観光客に一番人気なのは海の幸のパエリャですが、何とパエリャ発祥の地である本場のバレンシアのパエリャ(Paella Valenciana)はうさぎの肉を使ったパエリアなのだそうです。
うさぎの肉がそれほど獲れるとも思いませんが本場のバレンシアのうさぎの肉を使ったパエリャを食べて自慢しては如何でしょう。
カタルーニャ地方ではお米の代わりに短いソース焼きそばの麺みたいなパスタを使ったパエリャ(Fideua)フィデゥアがあります。
パエリャは基本的に二人前からしか注文できませんが、バレンシア産の可愛いハーフボトルのワインと一緒に本場のパエリャを賞味してみては如何でしょうか。

アルコールに弱い方や昼間からッという方は本場バレンシアの100%生の搾りたてオレンジジュース(Zumo de Naranja)がお勧めです。スペイン全土、何処のバルでも大きなコップに入った搾りたてのオレンジジュースが飲めますが本当に何度飲んでも感激します。
バルはスペインのコンビニと言われますが、このバルの活用の仕方についてはのちほど詳しく説明したいと思っています。

さて、このパラドールのゴルフコースはスペインのモデルコースと言われ、スペインオープンが84年92年と開催され、スペインで5本の指ヨーロッパでも10本の指に数えられる27ホールの有名なゴルフコースを持っていることでも有名です。
勿論、宿泊客にはゴルフを楽しむ客が多いのですが(約60%)サッカー練習場、テニスコート、プール、会議室と、その他にも他のスポーツを楽しんだり、ゆっくりと身体を休めたり、多くの会議が開かれたりと常に客足が途絶えることがありません。

スペインリーグの強豪バレンシアのサッカーチームは地元の試合の前には必ずこのパラドールで合宿をするし、スペイン代表チームも毎年必ず使用するそうです。
また冬季にはこの暖かい地と恵まれた施設を求めて遠く自国では練習の出来ないドイツやオランダ、スウェーデンのチームも合宿をするのです。
だから冬場の1,2月でも予約が取りにくく最低でも2,3ヶ月前に予約が必要となり、
比較的予約が取りやすいのは11月だそうです。

パラドールを挟んで地中海の反対側に、大変大きなラ・アルブフェラ(La albufera)湖があって、船頭さんつきでボートに乗ることができます。
このアルブフェラ湖の名産品はうなぎですが残念ながら蒲焼はありません。
このあたりは水田があって、どことなく日本の田舎を感じさせるし、日本の米に似たバレンシア米の産地としても有名なところです。
鰻重を商売にしたら流行るかもしれません。


☆ バレンシアの火祭り
パラドールから車に乗って15分程でスペイン第3の都市バレンシアに入る。
大都市だけにバレンシアには見所が多いが有名なのは何と言っても「サン・ホセの火祭り」(Las Fallas)でしょう。
San Joseとは聖ヨセフキリストの父ヨセフのことです。
ヨセフ職業が大工であったことから彼らの守護聖人として昔から祭られてきました。
大工達が冬場の仕事納めを親方の家の門前で木っ端や鉋屑を焚いて祝ったことに由来するのがこの祭の始まりだと言われています。

3月12日から1週間、ご婦人方の民族衣装のパレード、夜を徹しての花火、広場には露天が立ち並び深夜のパーティが観光客をも巻き込んで繰り広げられる。
前夜祭には中世農民の郷土衣装で着飾った女性達が花束を抱えてカテドラル脇のマリア像まで練り歩き広場を花で埋め尽くすのだ
そして最終日の19日深夜には1年をかけて作られたビルの3階をもしのぐ程の高さの大きな600体程の人形が最終日の深夜0時前後に市内の広場60カ所くらいで次々と燃やされてしまうのです。
その凄まじさは日本のTVなどでも放映されているのでご存じの方も多いでしょう。
しかし、このコンテストで1位になった人形の一部だけがこの焼失をまぬがれて「火祭り博物館」に展示されています。

その歴代の1位人形を近くで見るとこの人形たちの精緻な作り、リアルな感じには本当に驚かされます。

勿論バレンシアはこの他にも世界遺産に指定された「ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ」(絹の商品取引所)、や中央市場、大聖堂、国立陶器博物館など見所はいっぱいあります。

2010年12月18日に、念願の「AVE アベ(Alta Velocidad Espanol スペインの新幹線)」のマドリッド−バレンシア間が開通しました。二都市391劼95分で走行します。
途中にクエンカもあり、バレンシア方面への観光客も多いに増えそうです。
勿論日帰りもラクラクですが、地中海に面した広大な砂丘と歴史の町の両方を楽しめるエル・サレールのパラドールに一泊しては如何でしょう?
by“よっぴ”

2012年02月01日

第3回 トレド

はろはろ〜!みなさんこんにちは〜!
「パラドール紀行」も第3回目になりました。
今回はスペインでもっとも人気のある町トレドをご紹介しましょう。

ここで今までパラドール紀行を読んでいただいた方には既にお気づきだと思いますが、第1回のグラナダから順にリライトすることにしました。
パラドールそのものはそれほど変わってはいないのですが、新しい観光地情報や交通事情、各種料金などがかなり変更されているので書き換えも必要なのと、実際にパラドールを利用した旅行をしたいのだけど、どの様にしたらいいのか分らない、教えて欲しいという方の為にパラドールを組み合わせた旅行の提案を含めてリライトしてみたいと思っています。
 パラドールを利用した旅は基本的に個人旅行になってしまいます。 一部パラドールを組み入れたツァーもありますが、比較的旅行者の数の割にキャパの大きいサンティアゴ巡例路のサンティアゴ、レオンのパラドール、アンダルシアのロンダのパラドール位なもので、グラナダやカルドナ、カルモナといったパラドールを組み入れたツァーは皆無といってもいいでしょう。 (イベロジャパンではグラナダを組み入れた現地ミニツァーがありますが、これは例外中の例外です)  そこで、初めてでも安心してパラドールを利用した個人旅行ができる方法も併せて紹介したいと考えています。

スペインを旅行されてトレドに行かれたかたも大勢いらっしゃると思いますが、大部分の方はマドリッドからの半日観光で行かれていると思うのです。タシカに決められた時間内で各地の観光地をいろいろ見たいとなればマドリッドから近いトレドに半日観光でも出来た方はしあわせだと思います。

もし、マドリッドに2日か3日居られるのでしたらトレドのパラドールの1泊を考えてみては如何でしょう? マドリッドから高速でたった1時間、帰る前日にマドリッドのホテルでなくトレドに泊まるという手もありますよ。

マドリッドの午後出発するトレド半日観光に参加してトレドの町を効率よく周り、そのままパラドールに泊まるという手もあります。
翌日はAVEと同じ新幹線AVANTでマドリッドに戻ってもよし、帰国の日ならそのまま空港にタクシーを使っても1時間だ。
スペイン最終日の前日にトレドのパラドールに泊まり、パラドールの豪華な朝食をゆったりと取り、空港に向かえば物凄くリッチな気分に浸れること請け負います。
豪華な朝食付きのパラドールの宿泊費だってマドリッドのホテルとあまり変わりないし、空港までのタクシーだって100€位です。

第3回「Toledo」

名称「Parador de Toledo」

マドリッドから南に70km、マドリッドから一番近くて、またスペイン随一の観光地でもある中世の古都がトレドです。
タホ川と城壁に囲まれカスティーリャの大地にそびえ立つ町、そして城壁の中は幾多のモニュメントと網の目のような小道によって作り出され、キリスト教文化、ユダヤ教文化、アラブ文化の融合された芸術の迷宮なのです。

この城塞都市トレドは世界遺産の国スペインでも最も魅力のある観光地と言ってもほぼ間違いないと思いますが、その中でも一番の魅力は展望台から見るトレドの全景でしょう。
トレドを望む展望台(ミラドール)はタホ川の外側の高台に何カ所か設けられていますが、そのうちでも最も高い位置にあるこのパラドールのテラスからの展望はことのほか素晴らしいと言われています。部屋のバルコニーやテラスに座り、ワインを傾けながらToledoの絶景やライトアップされた夜景を楽しめる、最高に贅沢なパラドールと言えるでしょう。

建物はカスティーリャ風のどっしりとした”Cigarral”と呼ばれるこの地方独特の様式の郊外の邸宅風の新しい建物で、中は山小屋風リゾートホテルといった感じです。
(”Cigarral”とはキリギリスのことで広い敷地内にはあちこちに虫の声が聞こえてくるところから付けられたらしい)


室内もアンティークなカスティージャの家具でまとめられていて、シンプルな造りで、柱、梁、柵など木製の部分の黒と壁の白さの対比がとても美しい。

以前は名称に「Conde de Orgaz(オルガス伯爵)のパラドール」付いていましたが最近は単に「トレドのパラドール」とだけ呼ぶようです。
オルガス伯爵の名称はトレドの町の中にあるサントトメ教会の壁画、エル・グレコの最高傑作といわれる「オルガス伯爵の埋葬」から名付けられたものですが、どうも雑誌などで、「元オルガス伯爵の館」を改装して作られたパラドールなどと誤解して書かれることが多かったからでしょうか?
そのせいか最近はガイドブックなどでも、各地のパラドールは名称を付けずに単に地名のみを付けているようですが、現地ではまだ、そのまま名称をつけている所も多いようですので、このパラドール紀行でもタイトルの愛称として付けておくことにします。

さて、このトレドのパラドールは最高のロケーションでありますから当然一年中混み合います。 
多分、日本人観光客の方もグラナダと1,2位を争う位多いと思いますが、寒い冬はやや観光客は減少します。しかし冬場も狩猟、会議などで訪れる人が多くなり、やはり予約が必須でしょう。
日中のトレドの全景も勿論素晴らしいのですが、週末の金、土曜の日没から24時までと要人が訪れたときには町全体がライトアップされて、そのときの景観は別格なのです。
平日しか泊まれず、それでも、どうしてもライトアップされたトレドが見たいと言うのならば、市では個人の観光客のために有料でライトアップをしてくれるプランがあります。料金はモニュメント毎に異なり、アルカサルだけなら91€,街全体なら527.21€で1時間ライトアップして貰えるプランがあるとのことです。
このパラドールはマドリッドから近く、またスペイン有数の観光地でもあり沢山の政治家有名人が訪れていますが、イスラエルの暗殺されたラビン元首相もその一人でした。


☆トレドにて

ホテルで朝食を採っているときだ、隣にいた日本人の新婚旅行のようなカップルの話し声が耳に入ってきた。どうやら午後にトレドに行くかどうか決めかねているらしい。

観光ツァーだと帰りの前日にマドリッド市内観光で午後にオプショナルツァーとして
トレドか自由時間を選択するコースが多いらしい。

彼らもトレドには行きたいのだが、そうすると買い物の時間が無くなってお土産も買えないということだったのだ。
さて、そこで、お節介オジサンの登場だ。
「スペインまで来てトレドに行かないのは如何にも勿体ないヨ。」
「行かないからと言って(知らないのだから)後悔はしないかもしれないが、トレドに行ったら絶対にこのスペイン旅行がより思いで深いものになるよ。」
「お土産なんて空港でも買えるし機内でだって買えるじゃあナイですか、それにマドリッドに戻ってくるのは7時頃だから、スペインでは10時頃までデパートも開いてますからそれからでも買い物は出来るンですよ。」

二人は突然登場したアドバイスオジサンの言葉にトレド行きに相当心を動かされたようではあったが、それでも尚、奥さんの方が買い物も捨てがたい様子だった。
もう一押しだ!・・・。
「じゃあボクの友人で、現地で旅行社をやっているヤツがいるから、そこに電話してみて
ください、多分10€くらい負けてもらえるかもしれないから・・・」

そんな出来事を忘れていた頃、Eメールに知らない名前を見つけた。
そう、彼らからのお礼のメールだったのだ。
電話を書いた名刺にボクのEメールアドレスが載っていたのだ。
勿論、トレドに行って感激した、行って本当によかった、今度はもっとゆっくり歩き回りたい、トレドにも泊まってみたい・・・。そんなEメールだった。

こんなに喜んで貰えてお節介のし甲斐があったというものだ。
ボクも嬉しいし、友人の会社も儲かる、三方一両得だ。

もし、スペインに3時間しか居られないのならトレドに行け、3分しか居られないのなら
トレドの展望台に行けという言葉があるらしい。
トレドの展望台は何カ所かあるがトレドの町が全貌出来て本当に素晴らしい。
その内の一つがトレドのパラドールだ。
宿泊客は勿論だが、一般の観光客もテラスでトレドの町を眺めながらお茶を飲んでいる。

また、週末には町全体がライトアップされ、それは息を飲むほど素晴らしい。
パラドールの部屋のバルコニーからなら尚更だ。

でも週末以外にしか泊まれない客は逆に非常に無念に違いない。
ところが少々お金がかかるが、とっておきの奥の手があるのだ。
市では527€で1時間ほど町全体をライトアップしてくれるという企画があるという。

もし君達が新婚旅行でトレドのパラドールに泊まり、記念にライトアップを希望すれば、翌朝には、君達は宿泊客みんなから感謝され祝福を受けるに違いない。

或いは、彼女に何かメモリアルのプレゼントと思っているのなら・・・。
「週末にはこのトレドの町がライトアップされて夜空に浮かび上がるように輝くンだって」、彼女は「今度はその夜景を見に来たいわ」っとキット言うだろう。
そこで君は時を見計らってトレドに向かって指をパチンと鳴らす。
すると、あら不思議トレドの町がライトアップされて・・・。
(そんなにタイミング良く行くとも思えないが)
彼女は感激のあまり涙が頬を濡らし・・・一生の思い出に残る旅になるだろう。

ッテな事をスペイン在住の或る奥様に話をしたら、「もし私の旦那がそんなことをすると分かったらお金を頂戴って言うわ、500€で極上の生ハムが何本買えると思ってンのよ!」

あ〜あ!
by“よっぴ”