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第19回 メリージャ

はろはろ!こんにちは〜!“よっぴ”の「パラドール紀行」です。
前回に続いて、アフリカ大陸のもう一つのパラドールメリージャです。
メリージャは面積、20 km²で東京都の港区とほぼ同じ、カトリック両王統治下の1497年にメディナセリ公爵の軍隊が占領して以来スペインの領土となっています。
それゆえ、1954年に独立したモロッコは、セウタなどと共に領有を主張しているのですが、スペイン側は固有の領土として応じていないのです。

第19回メリージャMelilla
名称Parador”Don Pedro de Estopian”ペドロデエストピンニァン公爵のパラドール


メリージャは北アフリカ、モロッコのトレス・フォルカス半島の付け根に位置しています。 良港な漁業基地として、或いはベニ・ブー・イフルールBeni Bu-Ifurur鉱山とを鉄道で結び鉄鉱石の積出港としても栄えました。 カトリック両王の時代1497年にこの地を占領して以来、何度もモロッコと領土争いが続いていて、リーフ地方の大部分は独立モロッコに返還されましたが、このメリージャとセウタは現在までスペイン領土となっています。 当然モロッコは返還を要求しているのですが、ジブラルタルをイギリスに占領されているスペイン政府はまったく聞く耳を持たないのです。 イサベル女王が15C末イスラム勢力を一掃し、その後イスラム勢力の北アフリカからの侵略を防ぐための要所だったMelilla、今でもモロッコとの国境という複雑な立場にあるため、やや緊張した雰囲気も見られます。
メリージャへのアクセスはマドリッドやマラガなどから航空便があります(マラガからは所要45分)し、船もマラガ、モトリル、アルメリアから出ています。
カナリア同様、空港では航空券だけで搭乗券に替える必要もなく、飛行機もプロペラ機で自由席です。
ただ同じスペイン内なのにセウタと同様にパスポートが必要です。

ロベラ公園に隣接するパラドールへは、空港からタクシーで約10分、10€位で着きます。
このパラドールの愛称であるDon Pedro de Estopianとは15世紀末にこの地を占領した人物のことだそうです。
スペイン本土からかなり離れていることもあり、観光よりも商用で泊まる人が多いのですが、約7万人の住む町の中心の小高い丘の上に位置するために、部屋からは海、旧市街、お隣モロッコと見晴らしがとても良いのです。



観光客の為には、パラドールで希望に合わせて色々な情報を提供してくれます。 国境を越えた最も近い町Nadorへは2kmのExcursion、またダイビング、ヨット、釣り等のマリンスポーツも楽しめますし、もちろん海水浴場もあります。
ホテル内のインテリアは木製の素敵な家具が使われコロニアル風の作りとなっています。
部屋はもちろん、サロン、レストラン、プールなど設備は一級ですし、レストランのメニューも地中海の海の幸が豊富に取りそろえてあります。

パラドールから坂を下った所にあるメインストリートは多くの”Modernismo"と 呼ばれる近代アート(19C末〜20C始め)の建物が見られます。

☆ スペインの中での英国旅行?

スペインがモロッコにセウタ、メリージャの占有地があるのと同様、英国もスペインに英国領ジブラルタルがあります。 ジブラルタルGibraitarはスペイン語読みではヒブラルタルですが、スペインがセウタやメリージャを占領しているのと同様に、スペインの王位継承戦争のときに英国よって占領され(1704年)ユトレヒト条約(1713年)によって英領になったイベリア半島南端の地なのです。 地中海と大西洋との間にあり軍事的にも重要な位置にあり、スペインの再三の返還要求にも耳を貸そうとしないのです。
もっとも、セウタ、メリージャをモロッコから返還要求されているスペインとしてもあまり強く言える立場ではないのですが…。 通貨は当然英国領なのでポンドですが、ユーロも同様に使えます。 ついでに言えば、大型クルーズ船の観光寄港地ともなっており、アメリカドルも使えます。
面積6.5平方km、人口3万人の小さな地域ですが、スペインとの国境沿いに空港の滑走路があり、滑走路に交差して道路が走っていて飛行機の離着陸時には道路は閉鎖されます。 また道も狭い為に大型のバスは見かけません。 ジブラルタルでの最大の楽しみはショッピングでしょう。 スペインではあまり見かけないスコッチウィスキーやタバコ、化粧品などの英国製品が免税で売られているのです。 モチロン買いすぎには税金がかかりますので、ご注意を。(スペイン入国時にチェックがある)
ジブラルタル最高峰ターリク山(と言っても426mだが)にはロープウェイが架かり、ここから眺めるジブラルタル海峡と対岸のアフリカ大陸は素晴らしいです。中腹には放し飼いの猿が生息しており、観光客に餌をねだります。またこのターリク山には鍾乳洞もありGibraitarは買い物だけでなく小さいながらも見所満載のExcursionにぴったりの場所です。

by“よっぴ”