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第32回 ビック

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。
今日はカタルーニャの古い町、バルセロナから北に70km程の町ビックのパラドールです。
昔からソーセージ作りやなめし革で有名な町で、11世紀ロマネスク様式の美しい鐘塔をもつカテドラルなどの歴史的建造物や中世美術の傑作やカタルーニャ美術の発展の様子が分かる司教区美術館など見所も沢山ある魅力的な町です。

パラドールはこのビックの市街ではなく少し離れた、ビック市民の憩いの場、週末のアウトドアを楽しむサウ・ダム湖の高台に建つリゾートタイプのとてもお洒落なホテルです。

第32回ビックVic
名称Parador de Vicビックのパラドール

Vicの町からクルマで山道を走ること約15分サウ・ダム湖の畔に建つ大きな山小屋が見えて来ます。付近は明るい樹林地帯だが他には建物はない一軒家だ。

湖に面した部屋からはバルコニーが張り出し湖に映し出される山並みがなんとも美しい。
遠くにポツンポツンと山荘の屋根が見えます。
これはビック市民やバルセロナに住む人たちの別荘です。
こんなに近くに、静かで美しい別荘を持てるとは本当に素晴らしい環境です。

このパラドールはカタルーニャの伝統的な大農家の様式を取り入れて建てられたそうですが、中に入って先ず驚かされるのは体育館のように広いサロンでしょう。

明るく広々としたサロン、吹き抜けになった2階には回廊が巡り1階のサロンはパティオのような造作になっています。
そして圧巻は天井一面に覆い尽くされたステンドグラスでしょう。 高い天井からステンドグラス越しに注ぐ光がサロンをより明るく上品な雰囲気作りをしています。

サロンを入って右手にレセプションがありその奥がレストランになっています。
このレストランもサロンに負けず明るく上品ですが、静かな湖面を眺めながらの食事を楽しめるのは嬉しい。

このパラドールの料理は味付けも日本人好みでどれも美味しいと思いましたが中でもオソナ牛のパイ包み焼きは絶品の一品でした。

☆Hola!

スペインを旅行する人たちに最初に覚えて欲しい言葉、それが「オラ」だ。
この言葉はハワイにおける「アロハ」みたいなモノで朝から晩まで一日中「オラ」っと言えば「オラ」という返事が返ってくるだろう。
年齢、性別、地位、顔見知りであろうとなかろうと「オラ」で挨拶は済んでしまうのだ。なんと重宝な言葉ではないか。
カメラマンのOさんが一人でスペインを旅行していたとき、スペインではどうしても、夜間ライトアップされた建物の撮影に出かけたい。
スペインも地方は治安が悪いと言うことはないが、それでも見知らぬ土地を深夜、一人歩きするのにはやはり勇気がいる。
そんなときに彼はこの「オラ」の一言で助かったと言う。
暗がりで人影が近づいてくる、緊張して肩にかけたカメラバックのベルトを握りしめる。5m、3m、そこで彼は相手に向かって「オラ!」っと声をかける、向こうも「オラ!」これで緊張がいっぺんにゆるむのだ。
まあ、挨拶を交わすくらいだから、万一相手が物取りであっても、その気が無くなるだろうットいうのが彼の持論だ。
まあ「オラ!」だけじゃあ・・・ッテ言う人はそのアトにブエノス・ディアス(おはよう)ブエナス・タルデス(こんにちは)ブエナス・ノーチェス(こんばんは)を加えればヨイだろう。
アディオス(さよなら)のアトに続けてブエノス・ディアスと言われることがある。
日本語に直すと、「さよなら、こんにちは!」っと、とても不思議に感じてしまうが、これはブエノス・ディアスにはHave a nice day(元気でね、行ってらっしゃい)の意味があるのだ。
ポルファボールも便利な言葉だ、これはプリーズと一緒で、水が欲しければアグア・ポルファボールだし、お勘定なら手で書くマネをしてポルファボールだ。
単語のアトにポルファボールでOK、ではなくバレ!だ。

スペイン人は実にグラシアス(ありがとう)とペルドン(ごめんなさい)を使う。
ちょっと触れただけでもペルドン、バルで飲み物が出てきてグラシアス、お勘定ではお互いにグラシアス、別れるときもアディオスに続けてグラシアスだ。
こういう言葉は人と人をチョットだけでも近づけることが出来るし、日本でももっと使うべき言葉だと思う。こんな短い言葉だけでもスペインに一歩近づくことができるのだ。


by"よっぴ"