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2014年05月26日

第78回 アルカニス

はろはろ!こんにちは〜!“よっぴ”の「パラドール紀行」です。
今回はサラゴサの南東約100kmアラゴンの荒々しい岩山に建つパラドール「アルカニス」を紹介いたしましょう。

第78回アルカニスAlcaniz
名称Parador "Laconcordia"協定のパラドール

このパラドールは12世紀の国土回復戦争(レコンキスタ)のときに当時のアラゴン王アルフォンソ1世によって城塞兼修道院として築城され、スペイン最古のカラトゥラバ騎士団に与えられたものです。アラゴン王朝の後継が途絶えたときに、それまで対立していたカスティージャの王を迎える「カスぺの協約」の予備会談が開かれました。これがスペイン統一の始まりとなるのです。アルカニスとはアラビア語で教会を表す言葉らしい。

客室はかつて、シングル2室にツィンが10室の12しかなかった最も小規模なパラドールでしたが近年増築してツイン28室/ダブル7室/スイート2室の中規模のパラドールになりました。

      パラドール                        部屋

このアルカニスの分厚い、堅個な石造りのパラドールはその規模よりも、とても大きく堂々としています。
正面の大きな石造りのアーチ型の門をくぐり抜けると美しい中庭と正面に宝物館が見えます。この宝物館は通常は閉まっていますが、人数が揃って時間があるときには中を見学できるそうです。

     アーチ型のエントランス                パティオ
     宝物館

アーチのトンネルをくぐると、右側は広々とした中世そのままの石壁に囲まれたバルがあります。反対の左側がレセプションでその裏手の階段から上がったところがサロンで奥にレストランがあります。陶器の町テルエルが近いためか、この階段の壁や上のサロン、そしてレストランでは近郊の釜で焼かれたブルーの絵タイルと陶磁器がふんだんに飾られています。このパラドールも近郊から食事を楽しむ為に来る人が多いので、客室数からは考えられないほどレストランはゆったりと作られているのです。
このアルカニスの村もスペインの美しい村に選ばれており、食後にのんびりと散歩するのに風情のある村です。

          サロン                          階段
          レストラン
          タイル絵                        紋章

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行13「お金について」
「個人旅行の予算」
皆さんは個人旅行というのは団体で行く「パッケージツァー」と比べて安くつくとお思いでしょうか?それとも高くつくとお思いでしょうか?
これは旅の仕方で違ってはきますが、一般に言えば「パッケージツァー」の方が安く付くと言われています。
同じ時期に、同じ航空会社を使い、同じホテルに泊まり、同じ観光地を廻ったとしたときには多分(シーズンで大分違いはありますが)2割〜3割は高くつくはずです。
それに交通の便などを考えますと観光できる場所も2〜3割も少なくなります。
これは、多くは航空会社やホテルが旅行会社に特別に安い料金でチケットや部屋を提供しているからで、これは特に観光客の少ないシーズンでは特にその違いが大きくなります。
現地でも団体の観光バスを使うことで個人よりも交通費が安くつきます。
それでも近年、個人旅行を希望する方が増えて来ているのは個人旅行の自由さが強く求められていたり、リピーターの観光客が増えてきているからでしょう。
自分の行きたい観光地にじっくり滞在したい、ローカルな鉄道に乗りたい、二度目、三度目なのでもう既に行った所に時間を使いたくない…、などの旅にはやはり個人旅行しかありません。
では具体的に旅の予算をどの程度に考えればよいでしょうか?
モチロン航空機をビジネスにしたり、ホテルを5つ☆の最高級にしたりするのと、バックパックを担いでアジア系の航空会社で二日間かかって到着して安いペンションやユースホステルを利用する旅とでは十倍も料金が変わってしまいます。
ここでは普通のパッケージツァーと同じ位の日にちと同程度(4つ☆位)のホテルを二人で使用した場合を考えてみます。
旅費で一番大きく、そしてシーズンによって変わるのが航空券代です。
一番安いのがクリスマス前までとお正月が終わってからの冬場でスペイン往復10万円を切ることも珍しくありません。そして高いのがこの暮れからお正月にかけてとゴールデンウィーク、お盆などで30万円を超えることもあります。要するに長期の休みが取りやすい時期は高くなり、それ以外のいわゆるオフシーズンと言われる時期は安くなるのです。
この航空券代に比べるとホテル代や他の交通費はそれほどシーズンによる差はないのです。
それよりもスペイン各地で行われるお祭り(バレンシアの火祭りやセビージャの花祭りなど)や復活祭の時期にはホテル代もかなり高くなり、その上非常に取りづらくなります。
まあこれらの特別な条件は考慮に入れないとすると1日にかかる費用は、ホテル代、食事代、交通費、入場料ですがマドリッドやバルセロナなどの大都会で約2万円(ホテル代2万5千円の半分+その他)グラナダやコルドバなどの観光地で約1万円(ホテル代1万2千円の半分+その他)これに大きな出費とすればAVEや航空機の料金が加わります。
マドリッド(2泊)アンダルシア(4泊)バルセロナ(2泊)合計8泊10日のコースを考えてみるとマドリッド4万円、アンダルシア4万円、バルセロナ4万円、AVEや航空機に3万円の合計15万円に航空券代となります。
航空機代が12万円とすれば合計27万円、同じ時期の同じような日程のパッケージツァーの20〜25万円よりも1〜2割位高くなります。
やはり航空券代が旅行代金の多くを占める海外旅行では航空券の安い時期を選んで旅行するのが一番の節約で、ホテル代を多少節約して(1泊5千円のペンションにしても)もあまり総額は変わらないことがわかります。
それよりもむしろ、スペイン旅行では思い切って1泊3〜4万円の高級ホテルに泊まっては如何でしょうか?
マドリッドやバルセロナにはヨーロッパ特有の伝統と格式のある超豪華なホテルがたくさんあります。それが日本のごく普通のシティホテルとほとんど変わらない料金で泊まることができるのです。
このような機会は、そう滅多にあるものではありません。パラドールと同様に、これらの高級ホテルに泊まって、パッケージツァーとは、ひと味も二味も違った個人旅行を経験してみてはいかがでしょうか?

by“よっぴ”

2014年05月20日

第77回 シグエンサ

はろはろ!こんにちは〜!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はマドリッドの北東約140km列車で1時間半というパラドールとすれば比較的便利な、それでいて非常に素晴らしいシグエンサのパラドールを紹介しましょう。スペインでの滞在を1日延ばして、このパラドールに泊まるだけでもとても印象の深い旅となることは間違いありません。

第77回シグエンサSiguensa
名称「 Parador"Castillo de Siguenza」シグエンサ城のパラドール

カスティージャの荒々しい大平原の小高い丘の上に建つ古城がシグエンサのパラドールです。マドリッドからも近くて、電車でもクルマでも1時間半で行くことができる、とても人気の高いパラドールなのです。
この堂々とした中世の古城は6世紀の西ゴート族が築いた砦から歴史が始まっています。1123年に建設が始まり前世紀末まで司教、枢機卿の住居となっていました。城主が王様や貴族でなく歴代の司教というのは非常に珍しいことなのです。また19世紀にはスペインに侵攻してきたナポレオン軍の司令部としても使われてきたという歴史があります。がっしりとした城門から中庭まで、建物の全てが堅固な石の固まりを感じさせます。その冷たい石の感じを和らげるために、中庭の植え込みやいたるところに置かれた観葉植物、そして暖かい木製のアンティークな家具や扉が尚一層この建物の重厚さを感じさせるのです。

     シグエンサ城                        パラドール中庭
     楼閣                              礼拝堂

王侯貴族の雰囲気の漂う古城なのに、司教が城主だったということからなのか、このパラドールには美しい礼拝堂があり、現在でも多くの結婚式が執り行われるということです。モチロン、日本の方の結婚式も喜んでしましょうとディレクター氏は言っていました。

このお城はペドロ残酷王がフランスから来た花嫁ドーニャ・ブランカを幽閉した城として有名で、その幽閉されたとされる小さな朽ち果てた部屋があり(公開していません)、それに隣接した結婚式のパーティなどに使われるコンベンションホールには「ドーニャ・ブランカの間」という名前が付いているのです。この「ドーニャ・ブランカの間」では時々中世の王や貴族に扮したパーティが開かれるそうです。部屋のバルコニーからは石の床と植え込みの緑、中央の八角形の噴水の対比が美しい中庭が見下ろせ、三方を広い石壁で囲まれ、重厚な楼閣はまさにこの城の主のような気分にさせてくれます。


      ドーニャブランカの間                 バルコニー

その他にも「王座の間」と呼ばれるサロンや玄関ホール、レストランなどや家具、調度品など、中世の古城の雰囲気をいっぱい漂わせています。

       玄関ホール                    サロン
       バル                         レストラン

シグエンサは小さな町で、坂を下って5分程で旧市街に出られます。食後のひととき、12世のカテドラルやアーケードのついた16世紀の回廊とルネッサンス様式の市庁舎など中世の町の散策をしてみてはいかがでしょう。

       カテドラル                      マヨール広場

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No12 「国内の移動手段4」
「ツァー」

今回はスペイン国内の移動としての「ツァー」について考えてみたいと思います。
個人旅行なのに何故「ツァー」?と思われる方も多いと思いますが、ここでの「ツァー」とはいわゆる日本から団体で来るスペイン周遊10日間とかいう「パッケージツァー」のことでなくて、マドリッドやバルセロナを起点とした「現地ツァー」のことを言います。
つまり交通の不便な場所や、廻りづらい観光地を効率よく見学出来る現地ツァーをそのまま利用して交通の手段に代えてしまおうということです。
これらの「ツァー」は一般には「パッケージツァー」の自由時間に参加自由な「オプショナル・ツァー」として設定されているものに参加しようというものです。

例えば、ミカミトラベルでは定番としては、マドリッドやバルセロナの半日市内観光や、トレド半日、セゴビア半日、モンセラット半日日帰りツァーなどがあります。
これらのツァーはバスを待つ必要もなく、観光の目的地の側まで行ってくれて開場時間を気にせずに効率よく見所を日本語ガイド付きで廻ってもらえるので時間が無い場合など最適です。(普通トレド、セゴビアは個人なら一日掛かりのエクスカーションです)
それに、このトレド観光の場合には、個人ではパラドールにでも泊まらなければ味わえない展望台からのトレドの全景が見られるのです。
また時間があるときには、最後にトレド名産の象嵌細工の作業所の見学もできます。お土産も売っていますが、トレドの町中で買うよりは少し安いのです。(笑)
その他には、時としてセビージャのタブラオ見学、闘牛観戦、サッカー観戦ツァーなどが組まれることもあります。

これらの日帰りツァーの他に、ホームページを見ていただければ分かりますが、「アンダルシアとバルセロナ5日間の旅」とかグラナダやロンダのパラドールまでもセットされた「アンダルシア・パラドールとバルセロナ7日間の旅」などの現地発着ツァーがあります。
日本からの往復の航空券にこれらの現地ツァーやホテルを組み合わせればもう立派なオリジナルな個人旅行になってしまうのです。
とことんガウディに浸りたければバルセロナのホテルに1週間居ることもできるのです。

また、これよりも多少自由度は減りますが、最近「個人のパッケージツァー」という形態が増えてきました。これは元々「ハワイ」などで移動が少ない旅行に、添乗員が付かないで現地まで個人で来て貰い現地の係員が観光客のお世話をするというものでした。

添乗員などの費用を減らし、各旅行会社も二人からお客を受け付けることが出来るのでツァーの中止の心配もありません。
各旅行会社で申し込んだ観光客は空港で出迎えを受け、ホテルに行き、翌日から他の旅行会社から申し込んだ人たちと団体を組んで行動をするというものです。
モチロン現地では添乗員も付くし観光ガイドの説明もあるので安心です。
「なんだ、それでは普通のパッケージツァーと同じじゃあないか!」と言われるかもしれません。確かにその通りなのですが、申し込みはそれぞれの旅行会社なのですから帰りまでも同じ行動を取らなくてもいいのです。
つまり、旅行会社に最後のバルセロナに3泊延期したい。マドリッドに3日前に行ってトレドのパラドールに泊まってプラド美術館もゆっくりと見たい!などを希望して自分だけの「アンダルシア8日間の旅+バルセロナガウディ三昧3日間」とか「豪華周遊スペイン10日間の旅+カナリア周遊パラドール5日間」「サンティアゴ巡礼7日間+マヨルカ島3日間」などオリジナルな旅が幾らでも作れるのです。
モチロン旅行会社が引き受けてくれて帰りや行きの航空券を確保してくれることが前提ですが大抵は少しの手数料で引き受けてくれるハズです。
モチロンこのパッケージツァー以外の自分で付け加えた部分の旅行に関しては個人旅行と同じで自分の責任になります。

by“よっぴ”

2014年05月13日

第76回 ベナベンテ

はろはろ!こんにちは〜!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はカスティージャ・レオンの大平原を望む高台に建ち、「蝸牛の塔」が特徴のベナベンテ伯爵のパラドールを紹介しましょう。

第76回ベナベンテBenavente
名称「Parador"Rey Fernando de Leon"」レイ・フェルナンド2世のパラドール

マドリッドからア・コルーニャへの高速国道差羸の丁度中間地点、ベナベンテの町の高台に聳える古城の塔とそれに続く赤煉瓦の建物がパラドールです。

この古城は12世紀のレオン王フェルナンド2世の居城ですが、現存しているのは16世紀、ベナベンテ伯爵によって建てられたルネッサンス様式の「蝸牛の塔」と呼ばれている部分だけです。この塔の部分は広くて、この城の塔の主要部分はレストランと会議室、地下の部分はバルとして使用されています。

3層が吹き抜けになったサロンの細かい木彫りの彫刻がなされた天井は必見の価値があります。地下のバルには、まるで牢獄にでも入っていくかのような狭い石造りの螺旋階段を下りて行きます。するとそこには薄暗い照明のシャンデリアと、分厚い石で固められた壁にかけられたタペストリーに描かれたそのままの中世の世界が待っているのです。この塔に繋げて増築され客室として使用されている建物はカスティージャ産の木材と赤煉瓦で建てられ、古い塔とも調和のとれた、こじんまりとした建物です。

勿論新しい建物ですが、この中世のお城の雰囲気を壊さないように、35部屋を有した建物では落ち着いた品の良い調度品とインテリアの客室が宿泊客を迎えています。各部屋にはバルコニーが有って、開放感がありますが、デラックスツインにはバルコニーがなくて、その分部屋が広くなっています。今まで宿泊した客には映画俳優や政治家等、有名人も多数います。
外国人が宿泊する割合は、35%。ここでの売りは、中世の雰囲気いっぱいの、塔の中のサロンやバルは勿論のこと、静けさと窓からの景色(広大な台地が眺められる)と部屋での居心地のよさでしょう。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No11 「国内の移動手段3」
「レンタカーの利用」

スペインの個人旅行、それもパラドールを泊まり歩く旅ならばレンタカーの利用は如何でしょうか?クルマの運転が好きで、スペインをドライブしてまわりたいと思う方も多いのではないでしょうか?
レンタカーの使用を考えるときに、気になることを少しお話いたしましょう。

スペインだからと言って特別なことはそれほどありませんが、基本的な違いと言えば、右側通行だということです。
さすがに最近は大手のレンタカー会社ではオートマチック車がほとんどですが、まだマニュアル車もあるので注意してください。

一般に貸し出されるクルマはルノーなどの小型車でディーゼル車が割と多いので(運転には関係ありませんが)給油には注意してください。
特に最近はセルフのガソリンスタンドが増えているので、ガソリンと軽油を間違えると大変なことになります。
ガソリンはGasolinaですがディーゼルはGasoleoです。ガソリンでも普通の無鉛ガソリンはSin-Promo、高級車に使うハイオクタン・ガソリンはSuperと表示されます。
セルフのスタンドといっても従業員は居て料金の精算などをしますので分からなければ聞けば良いでしょう。勿論給油サービスをしてくれるスタンドもあります。
走り出す前にライト、ウィンカー、ワイパー、パーキングブレーキ、バックギアの位置などを確認しておきましょう。
レンタカーの営業所は昼休みや土日祭日には閉まっていることもあるので営業時間を確認しておくことも必要です。
返すときは営業時間外には駐車場に止めて、書類に書き込みをして鍵と一緒にポストに返却すればオケです。
あとはカードで精算されます。

道路事情はスペインの道路地図を見ると分かると思いますが、高速道路と一級国道がまるでマスクメロンの網のようにスペイン全土を覆っています。
しかもセビージャ近辺とバルセロナから延びる高速道路など一部を除いてホトンド無料というのもドライバーにとって嬉しいことです。
モチロン、有料区間であっても日本に比べるととても安い料金です。
尚、ガソリン代は日本よりも少し安い程度です。
日本のサービスエリアみたいな休憩所もまれにありますが、多くは道路から少し離れたところにバルやレストラン、ホテル(モテル)などと一緒になった休憩所があります。
一般道路でも所々にバルがあり、飲み物や軽い食べ物などを摂ることができます。
高速道路の最高時速は120km、一般道路でも100km、80kmなどで、渋滞もホトンドないのでついスピードを出しすぎると思いますが、スペインは結構山国でカーブのきつい場所もあるのでスピードオーバーには十分注意して下さい。

日本とちょっと違うシステムなのが「ロトンダ」と呼ばれるサークル状になった交差点内の道路です。これは信号の代わりに交差点に入るクルマはサークル状の道路の手前で速度を落とす、或いは一時停止して、交差点内のロトンダを廻りながら直進、右折、左折、Uターンが出来るという交通量の少ない道路ではとても優れたシステムです。
このとき注意するのはロトンダを走るクルマが優先、曲がるときには右側のクルマ(直進のおそれアリ)直進するときには左側のクルマ(右折するおそれアリ)に注意します。
各進行方向には矢印と町の名前が付いていますが、この書いてある町は必ずしも大きな知られた町でなく、直ぐとなりの小さな町や村という場合が多いので地図でよく確かめておかないとロトンダ内をグルグルと何周も廻ることになります(経験アリ)

さてボクは最初に「パラドールの旅行にはレンタカーは如何でしょうか?」と書きました。
これには幾つかの理由があります。
先ずパラドールは大都市にはホトンドなくて比較的交通の不便な場所にあるということです。
次にパラドールには大体大きな駐車場が完備されていて、車上荒らしなどの心配も少なく夜間の駐車も安心して出来るということがあります。
そして、パラドールとパラドールの移動だけならかなりの距離でもホトンド渋滞もなく、市街地走行の気遣いをあまりせずに運転出来るということです。
これは逆に、レンタカーはパラドールとパラドールの移動手段としてだけ使ったらどうでしょうか?と言う提案でもあります。
スペイン観光のハイライトには多くの中世の町や都市、或いは旧市街にあるカテドラルや修道院、それらを利用した美術館や博物館など多くの建物があります。
スペインの道路事情はとても良いと言いましたが、それはあくまで高速道路や郊外の一般道路の話で、旧市街の坂道の多い、曲がりくねった細い道は全く別物です。
通行に苦労し、駐車に苦労し、やっと駐車出来たと思ったら今度は車上荒らしが気になってゆっくりと見学もバルで一休みも出来ないッと言うことも少なくないでしょう。

さて、ここで登場するのが前回紹介した「タクシー」の利用です。
勿論パラドール自体が旧市街にあって歩いて廻れるのならそれで良いのですが、テルエルやセゴビアなどの旧市街から少し離れているパラドールなどではクルマは駐車場に置いてタクシーで旧市街のど真ん中に行きましょう。料金もせいぜい5〜10€、500円玉2個か3個です。(旧市街の有料駐車場は案外高いですからこの方が安上がりかも…)
路上の駐車違反の取り締まりも結構厳しいです。

あと、日本でJAFに入っている方は会員証を持っていって下さい。スペイン王立自動車クラブと提携していて故障の修理、牽引などロードサービスが受けられます。

by“よっぴ”

2014年05月06日

第75回 サモラ

はろはろ!こんにちは〜!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はサラマンカの北約60kmサモラ県の県庁都市サモラからです。県庁でいながら人口はわずか7万人足らず、古い小さな田舎町という感じの町ですが、この小さな町には、何とロマネスク教会が16もあるというのです。ロマネスク教会に興味のある人には何ともたまらない町でしょう。

第75回サモラZamora
名称「Parador "Condes de Alba y Aliste"」アルバとアリステ伯爵のパラドール

マドリッドから250km、タルゴで3時間、サモラ県の県都ドゥエロ川沿いの美しいサモラの町に着きます。県都とは思えないほど落ち着いた小さな町です。この町の中心地ビリアート広場に面してパラドールはあります。15世紀に旧ローマ帝国の城塞跡にアルバ伯爵、アリステ伯爵の館として建てられたもので、後に巡礼者の宿泊所、孤児院として使用されていたものが1968年よりパラドールとして開業されたものです。
部屋はかなり広くて、木の床と窓に取り付けられた大きな木の扉がゆったりとした落ち着きを与えてくれます。パティオに面した石造りの広い回廊には木枠の美しいガラス戸がはめられ広い回廊はサロンとして利用されているのです。夜、光がともると中世の雰囲気をかもし出します。又、2階のこの回廊もとても広くて、開放感に浸れる空間を生み出しています。

宿泊客の65〜70%はスペイン人。残りの三分の一は、ドイツ人、イギリス人、フランス人、オランダ人、スイス人で占められます。


パラドールの周りの旧市街は出窓が特徴の落ち着いた町並みがが続き、ドゥエロ川の流れが見下ろせる公園と絶好の散歩コースがあります。小さな町なので小一時間で廻れてしまうでしょう。
ビザンティン様式のドームを持つカテドラルは12世紀のもので周りを古い城壁が囲み、広場となっていて市民の憩いの場となっています。また、パラドール北側のすぐの場所にスペインでも珍しいセマナ・サンタ美術館があります。


ドゥエロ川に沿って東に20km程行くとカスティージャのオアシスと呼ばれる美しい町「トロ」があります。「トロ」とはスペイン語で雄牛のことですが、それがこの町と何か関係があるのかは分かりません。

*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No10 「国内の移動手段2」

「バスの旅」

スペインを個人で周遊するときに最も安価で便利な乗り物は「バス」でしょう。
特に日本人に人気のあるアンダルシア地方においてはバスの利用は欠かせません。
セビージャ、コルドバ、グラナダ、マラガといった主要都市間はほぼ1時間ごとに便がありますし、それも高速道路で結ばれているので非常に早くて快適です。
バスターミナルは大体町の中心地にあって(鉄道駅は町外れが多い)とても便利です。
長距離バスの場合は予約も出来ますから、乗車前日にバスターミナルに行ってバスの時刻表を見て予約をしてしまいましょう。 近距離のバスでも時刻表はときどき変わりますから乗車前日にでも確かめておきたいものです。
特に土日祭日にはバスの便が極端に少なくなる場合があります。
切符の購入は列車と同じように紙に目的地、時刻、人数などを書いて見せるのが良いでしょう。(英語は鉄道駅よりも通じません)
近距離バスでもミハスやコスタ・デル・ソルと言った有名観光地にはかなりの本数が運行されていますが、小さな田舎町などではバスの便は朝1便に夜1便というようにホトンド利用出来ない場合もあります。こんな場合にとても便利な旅の味方が「タクシー」なのです。

「タクシー」

スペインで個人旅行を如何にスムーズに出来るか? この「キーポイント」になるのが「タクシー」だと思います。
日本でタクシーに乗ると言えば地下鉄やバスに比べて割と贅沢な乗り物と思われています。
スペインでも同じことは言えるのですが、料金がとても安いので荷物が多く、時間が貴重な旅行者には最適な移動手段なのです。
基本料金だけをみれば日本のほぼ5分の1、その他人数割りまし、荷物料金(一個につき)、荷物の積み卸し料金、深夜料金、渋滞、区域外での料金、特別な地域(空港など)での割り増し料金がとても多く、それに運転手へのチップなどがかかりますが、それでも日本のタクシー料金の半分以下です。
それに個人タクシーが多く、違法行為に対する罰則が激しく、客からの苦情などでスグに営業停止などの処分となるので(イタリアのような)ボッタのタクシーはほとんどなくて安心して利用できる乗り物と言えましょう。
国民性としても、明るくて、とても優しく親切な運転手が多いことも付け加えておきたいと思います。
マドリッドやバルセロナ市内は勿論、バス路線の少ない町の移動など旅行者の足としての利用価値大です。
しかし、もっとタクシーの威力が発揮するのは日本ではあまり考えのつかない中長距離での利用だと思います。
例えば、日本からマドリッドに到着するのは大抵の航空機では夜の八時〜十時頃でしょうか。
当然夜も遅いということでマドリッドの市内のホテルにはタクシーで移動します。
(この場合、バスでの移動などは安全面から言っても論外なのです。治安については後ほど述べたいと思いますが、旅行者が一番狙われるのは空港からのバスターミナルなどで、タクシーを探したり地下鉄の乗り場を探したりと荷物を抱えてウロウロしているときが一番危ないのです。現地に住む日本人ですら空港からは一直線に自宅までタクシーで帰るのです。このように安全面から言ってもタクシーの利用価値は高いのです)
空港から市内のホテルまで30€、ホテルでゆっくり休んで次の日に備える。
それはそれでとても良い方法だし、ごく普通のパターンです。
では元気な方、思い切ってトレドのパラドールまで行って泊まってしまうという考えは如何でしょうか? 
空港から100km、東京―熱海間を高速でぶっ飛ばして1時間ちょっと、これが何と約100€で済んでしまうのです。
特に到着が金・土・日の週末ならば即、ライトアップされたトレドの街を眺めながらのスペイン最初の夜を迎えることが出来るのです。
この方法はモチロン、日本からマドリッドに到着したときだけではありません。
例えばバルセロナまたはセビージャから飛行機やAVEでマドリッドに到着して、トレドに向かうことを考えたとします。
普通はマドリッドの南バスターミナルに移動してバス、またはアトーチャ駅でトレド行きの列車に乗り換えトレドへ。トレドからタクシーでパラドールに行くことになります。
空港―(タクシー)市内―(バス)トレドー(タクシー)パラドールを止めて、空港から一気にパラドールまで直行してしまうのです。これだけの手間や時間が節約出来て約100€。
それも実際に費用が増えるのは差額だけなのです。
逆にスペインでの最終日の前日にマドリッドでなくトレドやチンチョンのパラドールに泊まり、空港に直接行くこともタクシーを利用できればそれほど面倒でも難しいことでもありません。
言葉の問題もあるので多少難しいかもしれませんが、行く場所を指定して(途中に見所があればそれも観光して)観光地での待ち時間を含めて、出発地に戻ってきて幾らとか決めることも可能です。
この場合は目的地、観光時間、料金などを紙に書きながら交渉するのが良いと思いますが、パラドールでおよその料金を聞いてタクシーの運転手と交渉してもらうことも出来ます。
この方法で大きな移動は飛行機や列車で行き、目的地に着くとエクスカーションも含めてタクシーを半日100€とか、1日200€とかでチャーターして観光している人も実際にいます。
運転手が道を良く知っているのはモチロンですが、観光ポイントには必ず止まって下車したり、写真を撮ってくれたりするでしょう。時間に追われることなく駐車も荷物の盗難の心配もせずに、言葉はホトンド通じなくても笑顔での交流はきっと想い出深い旅行になると思います。
これで、スペインでの個人旅行をスムーズに安全にするためには、如何にタクシーを利用するかがキーポイントになると言ったことがご理解頂けたでしょうか?

by“よっぴ”